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医療介護ヘルスケアIT時価総額ウォッチ(2017年10月版): なんと1ヶ月で目標達成・・!Ubicom&カナミックウォッチ開始

皆様こんにちは、アジヘルこと田中大地です。

FBでは言ってたのですが10月頭から日本出張でした。日中はアポやその準備に追われ、夜も毎日医療関連の方々との会食や、気の置けない友人と飲むなどで、大変バタバタしていました。お時間いただいた方ありがとうございます^^

そんなスケジュールだと体力ゲージの消耗が激しく、日本中でもウコンの力とレッドブルあんな飲んでたのは僕くらいしかいないのでは、なんて思ってしまいます笑 そんなこんなで更新する時間がとれず(という言い訳です)、またも中旬近くでの更新となってしまいました。

sakimono
今回の日本で購入したもの。通称、赤い三連星。おすすめされたテクニカル分析本と、久々に読み返して感動を覚えた「起業のファイナンス」の続編と、目標達成ご褒美の赤iPod tounch 128GB、Applestore限定カラー。


上方修正目標1ヶ月で達成!

さて、今月は嬉しいニュースの報告から。
前月のこちらのブログで、2017年内の目標上方修正します!年初来120%頑張ります!と個人的には、結構ストレッチかなーという目標設定してみたのですが、なんと1ヶ月で、10月月初時点で達成しちゃいました!

投資資産が10ヶ月で20 %増えるってなかなかすごいことで、嬉しい悲鳴でしたが・・・あとはこれをどこまで維持もしくは高められるですね。
よもやの選挙で小池さんいいとこまでいって株価大暴落みたいなシナリオ、去年から今年の選挙サプライズ文脈においては、トランプサプライズとか考えるとなきにしもあらずですしね。

さて前置きはこんなところにしてまず日経平均の推移を見てみましょう。
2016.1.4:19,033円
2016.2.1:17,890円
2016.3.1:16,085円
2016.4.1:16,164円
2016.5.1:16,666円
2016.6.1:16,955円
2016.7.1:15,682円
2016.8.1:16,635円
2016.9.1:16,926円
2016.10.1:16,449円
2016.11.1:17,442円
2016.12.1:18,513円
2017.1.4:19,594円
2017.2.1:19,148円
2017.3.1:19,393円
2017.4.1:18,909円
2017.5.1:19,196円
2017.6.1:19,860円
2017.7.1:20,003円
2017.8.1:19,996円
2017.9.1:19,691円
2017.10.1:20,356円

9月→10月騰落率:103%です。

10月は久々に20,000円超えで安定してきました。今度こそ、21,000円くらいの壁を越えられるのか、大事なときですね。

なお、今月より、医療ヘルスケア企業文脈で語るのはちょっと違うよなーとずっと思っていたLifullとじげんをウォッチ対象からはずし、新たにUbicomホールディングス[3937]、カナミックネットワーク[3939]の2つの企業を追加したいと思います。

DeNAも外そうかずっと迷ってはいるですが・・・重点領域におかれているうちは継続ウォッチ企業に入れておこうかと。
DeNA DOMAIN
※画像はDeNA社決算資料より

また上記入れ替えにあわせて、カテゴリーを大きく見直して下記のようにしたいと思います。

<新カテゴリ>
-医師P/F :エムスリー、ケアネット、メドピア、MRT
-医療ヘルスケアBtoB : メディカルデータビジョン、バリューHR、データホライゾン、EMシステムズ、アトラ、Ubicomホールディングス
-医療ヘルスケアBtoC, その他:メディカルシステムネットワーク、MTI、DeNA、メディカルネット
-介護IT: NDソフトウェア、カナミックネットワーク、インターネットインフィニティ
-海外:athenahealth、Teladoc、NantHealth

さて、では個別銘柄行ってみましょう。

医師向けサイト4社:エムスリーのコスモテック買収から始まるエムスリー伝説第三段階へ

銘柄 2017年10月
時価総額 予想PER 前月比(%)
エムスリー[2413] 10,378 56 111
ケアネット[2150] 94 51.1 101
メドピア[6095] 58 234.2 100
MRT[6034] 84 850 90

まず医師P/Fを運営する4社からです。

エムスリーは医療機器販売会社であるコスモテック社の株式を100%取得し完全子会社化を発表しています。取得価額は約10億円とのことです。なおコスモテック社は売上高約50億円、直近は4,000万円の赤字となっていますが、それまでの2期はしっかり利益もでています。

▼コスモテックのグループ会社化 - 補足資料 -
https://corporate.m3.com/ir/release/2017/pdf/20170919_2.pdf

この買収とあわせて、M3伝説第3フェーズ突入、すなわち本気で医療機器や先端医療という医療本丸、ハードコア領域に入っていくことを宣言しています。(本当は製薬もやりたいのでしょうが、既存クライアントが製薬である以上、少しこちらは時間かかりそうですね。)

m3 level3
※画像はエムスリー社決算資料より

簡単にまとめると、
技術力のある医療機器、先端医療会社の買収、垂直統合を進め、これまでに蓄積したP/Fパワーとかけあわせることで、傘下となった企業の開発する医療機器の承認プロセスの早期化と事業化コミットを進めるというイメージでしょうか。

どうしても医療機器ベンチャーや創薬ベンチャーは、短期的な売り上げを立てるのがなかなか難しい中、これらの承認プロセスで時間かかってしまい、その間に資金ショート→倒産or事実上ゴースト化という流れが大多数になっていますので、資本提供に加え、M3の臨床試験P/Fを活用した、本プロセスの早期化はほかのVCにはなかなか出せない強みでしょう。
(逆にこの領域でやっていたVCは過去に蓄積した強みはあるものの、かなり危機感を持っているのではないでしょうか? M3からの引き抜きとかも多くなりそうです。。)

加えて、M3内に事業化人材を豊富に抱えているのも強いところです。
医療機器や創薬ベンチャーやっている方はどうしても研究肌になりがちですし、事業化人材はこういった会社で内部採用は非常に難しいためです。更にエムスリーの採用力を持ってとれる事業化人材は国内最高峰でしょうし。なかなかVCだと、アドバイスはあっても、長期的な人材派遣まではやりづらい部分もありますので、こちらもM3に軍配があがりそうです。

さらにさらに、マーケティングフェーズに入ったらm3.comの医師P/Fが使えるのですから、なかなかM3とやらない理由がなくなってきてしまいます。ううむ、完璧すぎるストーリー。

そして、きっとエムスリーのことだから、経営陣レベルでは10年前からこの世界見えてたんだろうな、なんて想像もしてしまいますので、いったいどこまでいくんだろう、と思います。

ただでさえ強い会社が、もう下手な理解ではエムスリーに関して口出そうものなら、ぼこぼこにされるレベルになっちゃった、というのが僕の正直な気持ちです。わずか2年前とかまで、製薬マーケ支援会社だと思ってたのが恥ずかしい。。

下記資料はやばいので、ぜひご一読ください。

▼先端医療分野での M3の取り組みと戦略展望
https://corporate.m3.com/ir/release/2017/pdf/20170911_02.pdf

なお、直近株価もしっかり成長して、また時価総額1兆円超えしていますね。

これらの戦略をあらためて見ていると、時価総額1兆円という数字ですら、エムスリーを評価するには足りないよな、なんて思ってしまいます。もし2,900円くらいまでもし戻すようなチャンスあれば、そのタイミングでがっつり買いにいきたいものです。

また、その他の医師P/F各社は株価的にはほぼ停滞もしくはマイナスになっている状態です。ケアネットは株式分割して買いやすくなっていますが、さて継続的成長できるかが楽しみにしたいですね。

医療ヘルスケアBtoB 6社:レセプト点検サービスでニッチNo.1のUbicomホールディングスをウォッチ開始

銘柄 2017年10月
時価総額 予想PER 前月比(%)
EMシステムズ[4820] 398 18.2 97
メディカル・データ・ビジョン[3902] 419 135 83
バリューHR[6078] 123 51.3 124
アトラ[6029] 55 28.4 95
Ubicom HD[3937] 167 78.3 90
データホライゾン[3628] 61 46.4 98

さて、医療ヘルスケアBtoB 6社にいきます。ここは、メディカルデータビジョン、バリューHR、データホライゾン、EMシステムズ、アトラ、Ubicomホールディングスの6社を見ていきます。

こちらでは新しくUbicomホールディングスのウォッチを開始しています。

Ubicomホールディングスは、2016年6月にマザーズ上場した会社で、メイン事業は2つのドメインにわけており、フィリピンをベースにしたオフショア事業と、医療機関のレセプトミスチェックを中心とするメディカル事業となっています。

なお後者のレセプトミス点検サービス、Mightyシリーズはすでに国内13,000を超える医療機関に導入され、高いシェアを確立している超ニッチNo.1サービスです。

今後はオフショア事業で確立した安くて優秀なリソースを活用しながら、メディカル事業で集めた医療ビッグデータを二次活用したビッグデータ事業の展開を狙っているようです。
後者に関してはメディカル・データ・ビジョンと似たような戦略をとっていますが、データ二次活用のパーミッションしっかりとれているならば、レセプトデータを持っているのは面白いですね。(逆にMDVにとってはバッチバチ競合ですね。)

なお、昨期の実績は、売上高は約30億円、経常利益約3億円となっています。また、東証一部昇格を目指すことを公言しており、そのための立会外分売を先日実施し終えたばかりです。今後の展開を楽しみにしたい会社ですね。

バリューHR時価総額100億円超え!

既存ウォッチ企業は、今月は特に大きなニュースはありませんでしたが、バリューHRは強い、、ですね。

昨月比なんと、24%の伸びを見せ、ついに時価総額100億円超えしています。明確な落ちもずっとなかったので、買いどきが見つからずここまできちゃった感です、結局入れませんでした。
個人的には時価総額100億円台にくらい乗ってしまうと、株価もぶっ飛びづらくもなる印象で、かといって安定投資先にもなりづらいので、一番買いづらいところなんですよね。このまま横目で成長を見守ることになってしまうかも。。

医療ヘルスケアBtoCその他:メディカルネット一足早く決算発表

銘柄 2017年10月
時価総額 予想PER 前月比(%)
メディカルシステムネットワーク[4350] 151 15 100
エムティーアイ[9438] 410 22.9 93
DeNA[2432] 3,803 18.3 108
メディカルネット[3645] 34 40.2 103

医療ヘルスケアBtoC, その他4社、メディカルシステムネットワーク、MTI, DeNA、メディカルネットについてみていきます。

ここは10月に入ってからになりますが、メディカルネット社が第一四半期の決算発表していますね。売上は10%成長、利益は10%成長ながら、半期予想を超えるまずまずの決算に思えます。

特にメイン事業である歯科・美容・育児領域でのポータルサイト運営224,126千円(前年同四半期比19.8%増)、セグメント利益 は144,371千円(前年同四半期比28.0%増)とのことで、非常に高利益体質でありながら、高い成長率を見せています。

▼メディカルネット社 第一四半期決算
https://www.medical-net.com/common/doc/ir/h30/ir_h30_20171002.pdf

介護IT 3社:カナミックネットワークをウォッチ開始

銘柄 2017年10月
時価総額 予想PER 前月比(%)
NDソフトウェア[3794] 246 29.4 99
カナミックネットワーク[3939] 152 89.5 102
インターネットインフィニティ[6545] 99 58 76

さて、次は新設の介護IT3社です。ここでは新たに、カナミックネットワークをウォッチ開始しています。

カナミックネットワークも介護領域における地域包括ケア文脈でのSaaS型の業務システム提供をしている会社ですね。2階層のサービス提供が肝らしいのですが、いまいちこのあたり手触り感がなく僕には良くわかりません。

当初は地域包括ケアの連携地域に無料で利用してもらい、気に入ってもらったら有料会員化してね!というフリーミアムモデルをとっているのも特色のようですが、しかし既に有料無料合計60,000を超えるアカウントとなっており、その約7割近くが有料会員のようですので、フリーミアムモデルと捉えると本質を見逃しそうです・・・ううむもっと勉強しなければ。誰か詳しい方教えてください!

他、インターネットインフィニティが昨月比なんと76%まで下げています。いったん下げがとまらない状態になってますが、買い時かな?悪材料なにかあるのかな・・・?個人的にはレコードブックはかなり堅く見てますが。

▼関連過去記事はこちら
【企業戦略分析】マザーズ上場!介護IT「インターネットインフィニティー社」を支える2つの競争優位とは

海外医療ヘルスケアIT3社:athenahealthインシテミル

銘柄 2017年10月
時価総額 予想PER 前月比(%)
Teladoc[TDOC] 1,878 97
athenahealth[ATHN] 4,970 234.7 88
NantHealth[NH] 502 155

※時価総額の単位は百万ドル

さて最後は海外です。
WebMDも上場廃止になってしまったので、さびしくなってきましたね。統廃合の進み方が半端ないです。

今月は大きなニュースはありませんでしたが、TeladocはHealth 2.0で新モバイルAppを発表してたみたいですね。7月に買収した、Best Doctorとの融合したUXだということですので、僕も早く見てみたいものです。遠隔診療+医師紹介サービスの融合とは・・・気になります。
http://ir.teladoc.com/news-and-events/investor-news/press-release-details/2017/Teladoc-to-Unveil-New-Mobile-App-Experience-at-Health-20/default.aspx

なお、Health 2.0 Japanは12月5,6日に主催されます。最近第一弾登壇者が発表されてましたが、すごい豪華ですね。。いける人はぜひいったほうがいいと思います!

▼Health 2.0 Japan
https://www.health2conjapan.com/

僕もお世話になってる人たちがたくさん関わっていたり登壇しているので、なんとかいきたいものですが、、結構なかなかな入場料に、航空券チケット代のダブルパンチが・・・うーむ笑

ほか、個人的には、安くなってきたタイミングでathenahealthにちょこっとだけ参入しました。
時価総額5,000億円のPER200倍超えという、日本企業ではまずありえない評価がされてますが、まあAppleかGoogleが買収するならここでしょwと思ってちょこっと張ってみました。

ついにこのブログ初めて長らくの目標だった医療×海外企業株デビューしちゃいました。ぱちぱち!まあ買わないと英語リソースはどうしても調べる意欲が失せてしまい・・・。

さて、以上で、今回の定点観測はおしまいとさせていただきます。


最後に、恒例の

【アジアで働くヘルスケアITマーケターの今月の成績】

TOPIXが昨月比103%に対して、僕の成績はドーン!106%でした。ライザップと任天堂、ほかマザーズ系銘柄の一部がしっかり伸びてくれたおかげで良かったです~!

また上に述べたとおり、年初来120%の目標達成しました!結構日経平均も高いところですし、ここで全部売ってしまって今年手仕舞いも考えなくはないのですが笑、やあそうゆうことできないタイプなんだよね・・・しっかりこの120%維持していけるよう頑張ります!

ひとつ気になるのが前回のこちらの記事強く推したアインホールディングスの落ちがとまらないことですねw まあここから復活を確信してるので損切りしないで持ち続けます。

->頑張って毎月更新中!過去の定点観測はこちらのまとめよりどうぞ

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