こんにちは、アジヘルさんです。お元気でしょうか?
いま北海道からリモートワークをしています。自然リモート最高。
さて、恒例の医療ヘルスケア介護企業の最新ニュース記事、5月版いってみましょう。
その前に最近のアジヘルさんですが、
5月は、GW明けから、種を巻いてきたアイリスの事業が少しずつ花が開いてきていることを実感しています。
グローバルでの活動が目に止まり、米国で有名な調査会社CB Insightsに、アイリスが世界の医療AIスタートアップ90社に選んでいただいたり(本当に多くの方から連絡いただいて影響力の凄さを実感!)
アイリスが、米CB Insights選出するヘルスケア領域のグローバルTop AIスタートアップ90社に算出された!
徐々に海外からの声がけも増えてきているので、この流れをレバレッジしてグローバル事業開発も加速させる。#アイリスhttps://t.co/wv75PhEcNV— 田中大地@医療AIアイリスCOO (@healthcareITSG) May 31, 2020
この春、AI医療機器開発支援のための事業部を設立し、医療機器メーカーやAIカンパニーの方々と、ディスカッションを重ねているのですが、その1社として国内No.1ベンチャーである、Preferred Networks社のAI医療機器開発支援を開始することを発表をさせて頂きました。
PFN社の事業を、医療機器面でアイリスより開発支援開始します。
医師の診療を効率化し、機械学習技術を相補的に用いることで、いまの医療はまだまだ豊かになれると思っています。
アイリスの目指す未来を、社内外の取り組みを通じて少しずつ近づけていければと思います!https://t.co/Dtexl6rQNq— 沖山 翔 医療AIアイリスCEO (@ShoOkiyama) June 18, 2020
PFN社は創業社の西川さんと岡野原さんの書かれた『Learn or Die』を読み、本当にソフトウェアとハードウェアの融合から、誰も実現できなかった未知の領域に挑戦する姿勢に、本当に憧れるリスペクトする会社なので、ご一緒できることが最高に嬉しいです!
PFNの「分業しない」姿勢かっこいい。技術も研究も営業もビジネスも同じ人がやることで一つの課題を真剣に考え抜ける。 pic.twitter.com/GZniF2p8ZB
— 田中大地@医療AIアイリスCOO (@healthcareITSG) May 3, 2020
また、新型コロナによるリモート化で、今までなかなか会えなかった医療機器メーカーの方々と、本当に毎日ディスカッションさせていただいています。
目の前の事業機会がめちゃくちゃ増えていて、そこに対して全然人が足りてなくて、久々にこの1ヶ月くらい毎日9時〜24時みたいな仕事の仕方が続いており、エキサイティングだからいいのだけど、あまりサスティナブルでないことも実感してるので、一緒にやってくれる仲間をとにかく探しています。
最高のミッションで、最高のチームと、本気で医療を良くすることに、貴重な人生を捧げられる機会を提供できる自信があります。
我こそはプロフェッショナルという方、お気軽にFBとかTwitterなどからご連絡もらえると嬉しいです。
ほか、個人的にも、個人インターンで最高な仲間がいっぱい増え、チームアジヘルがブーストされ、またやれることが増えたことも非常に嬉しいです!
この記事も個人インターンメンバーががっつり活躍してくれて、いい記事に仕上がりました!
チームアジヘルで初のオンライン顔合わせ会!!ほんとに思いの強い最高のメンバーが集まって、自己紹介だけで2時間いきました!笑
倉嶋さん(@oNODG2nWRrovV77)、三島くん(@_kotakashi)、大和くん(@yamato_tsuboi)あらためてよろしくお願いします😊#アジヘル #個人インターン pic.twitter.com/7dOmVrFnUf— 田中大地@医療AIアイリスCOO (@healthcareITSG) May 31, 2020
人生の有限な時間に、最大限社会にインパクトがあることができるように、でかい仕事に集中することと、できることを増やすためにチームを作ることに集中して種まきしています。
さて、では早速本題にいってみましょう。
Twitterでもポストしましたが、ヘルスケア企業の株価が高値更新が続いており、いまヘルスケア企業の状況をウォッチしておくのは、非常に面白い状況だと思います。ヘルスケア領域で事業をやる方も勿論、そういった投資面でも参考になる情報を届けていければと思います。
ヘルスケア企業の株価がここに来て爆伸び。メドレー、メドピア、UBICOM、ケアネットとか数倍に。
オンラインxヘルスケアで出遅れ株を買っておくのはかなり熱そう。前月記事ですが、毎月ヘルスケア企業ウォッチしてるのでご参考に。https://t.co/UIiV7UDhVMノーリツ鋼機、MDV、MTIあたり面白そう。 pic.twitter.com/r4sHFqh560
— 田中大地@医療AIアイリスCOO (@healthcareITSG) June 22, 2020
まず日経平均の推移です。
2019.4.1:21,205円
2019.5.1:22,258円
2019.6.1:20,601円
2019.7.1:21,275円
2019.8.1:21,521円
2019.9.1:20,760円
2019.10.1:21,755円
2019.11.1:22,927円
2019.12.1:23,297円
2020.1.1:23,656円
2020.2.1:23,205円
2020.3.1:21,142円
2020.4.1:18,065円
2020.5.1:19,619円
4月→5月の騰落率は、108.6%となっています。
エムスリー、2019年度決算発表
メディカル・データ・ビジョン、オンライン診療支援サービスの開始を発表!
メディカルネットがアイリッジとオンライン診療向けカメラを提供開始
ブティックス、2020年3月期・通期決算発表
Veeva、2021年度第一四半期決算発表
では個別企業行ってみましょう。
医師向けサイト4社:エムスリー、2019年度決算発表
企業名 | 2020年5月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
エムスリー[2413] | 29,453 | 113.3 | 112 | |
ケアネット[2150] | 130 | 29.8 | 141 | |
メドピア[6095] | 572 | 107.4 | 167 | |
MRT[6034] | 84 | 63.2 | 115 |
コロナ禍の影響あるも業績は順調!
エムスリーの2019年度の決算資料が公表されましたので、今回も徹底分析していきます!
▼エムスリー、2019年度決算説明資料
https://corporate.m3.com/ir/library/presentation/pdf/20200515_presentation%20.pdf
2019年度のエムスリーの連結業績
新型コロナの影響でどちらに触れるかというところでしたが、結果としては、売上高1,300億円、営業利益で340億円となり、いずれも二桁成長という素晴らしい結果でした。
新型コロナの影響で12.5億円の営業利益マイナスインパクトがあり、そのほとんどは資産の評価損と報告されています。
ここからは新型コロナがエムスリーの各事業ドメインに与える影響について、直近の動きを交えながら説明していきます。
4月の営業利益が前年比で+21%というのは凄まじいです!エムスリーにはいくつかの事業ドメインがありますが、そのなかでも明暗が分かれています。
新型コロナによるプラス面とマイナス面
プラス面では、m3.comなどのウェブサイトのアクセス増加、製薬マーケティングのオンラインシフト、 LINEヘルスケアの相談件数増加・オンライン診療への参入などがありました。
一方、マイナス面では、治験の需要先送り、脳梗塞リハビリ事業、転職支援、病院経営支援の需要の一時的な消失による影響が出ています。
m3.com, 海外サイト共にアクセス急増!
m3.comでは新型コロナの情報提供を積極的に行い、医師の新型コロナの情報収集のソースとして活用されました。
実際に日本における感染拡大と同じ時期からアクセス数が急増していますね(4月は前年比で+60%増)。同様に、海外のサイトにおいてもアクセスは急増しています。
製薬マーケティング支援は絶好調
さらに、製薬会社マーケティングの受注金額が、1〜3月は前年比の+53%と恐ろしく成長しています!
新型コロナによる影響で製薬マーケティング業界のオンラインシフトが一気に進んだことの影響も大きそうです。
実際に、医師の7割はインターネットによる情報補完がある場合、MR訪問の抑制を希望しているという調査結果もあります。自分のまわりの医師や製薬会社に話を聞いても、まだまだMRのリアル訪問は基本できない状態にあるようです。
こうした状況の中で、製薬会社の販管費コストが使い切れない状況の中、m3.comなどのオンラインサービスへの予算消化が進んでいるという自事情もありそうです。
エムスリーは、グループのエムスリーマーケティング社にて、MR君はじめデジタルマーケティングをフル活用するメディカルマーケターサービスも持っており、MRの対面訪問が規制される中で、こちらの需要も大きいのではと考察します。
さらに2018年度に営業への大胆な先行投資をしており、その種が芽を出し始めているのでしょう。実際、メディカルプラットフォーム事業の利益は、2018年度には前年比0%の変化でしたが、2019年度は前年比+25%となっています。
LINEヘルスケア、経産省の遠隔健康医療相談窓口に再採択
また、LINEとエムスリーの合弁会社である、LINEヘルスケアは、前の記事でも紹介したように相談件数が急増しており、オンライン診療への参入も決まっています。
経済産業省の「遠隔健康医療相談窓口」支援事業にも再度採択されています。
参考LINEヘルスケア、初診解禁でついにオンライン診療に参入!2020年3,4月版医療介護ヘルスケアIT時価総額ウォッチ
一方、マイナスの影響が出ているのは治験事業やキャリア事業です。
製薬会社としては治験をやりたくとも、新型コロナで医療機関の業務負荷が上がる中、それどころではない、という状態も起こっていそうです。
通院者の減少により医療機関経営が苦しい中、キャリア事業への投資も一時的に影響を受けていそうです。
なお、今後の治験事業に関しては、新型コロナ終息後は、治験再開・需要の増大による再加速が期待されます。
しかし、脳梗塞リハビリ事業や病院経営支援などのオフライン事業に関しては、厳しい状況がしばらく続くでしょう。
NOBORI社とAIプラットフォーム事業開始、AIプロジェクト数も昨年比2倍!
注力のAI事業に関しては、ここにきて大きな動きがありました。
株式会社NOBORIと事業提携契約を締結し、AIプラットフォーム事業の開始をしています(プレスリリース)。
まさかのエムスリー自社ブランド名でエッジサーバーを置くという展開にめちゃくちゃテンション上がりました。明示はないようですが、このエッジサーバーはNOBORIのOEM製品かな?形が似ています。笑
エムスリーとしては、クラウドPACSでシェアNo.1、1,000医療機関以上で使われるNOBORI上に、連携するAIプロジェクトを搭載することで、AIサービスの販売・利活用支援にも力を入れるのだろうな、と推察します。
実際に6月のニュースにはなりますが、第1号搭載サービスとして、エルピクセル社のEIRL aneurysmの搭載を発表しています。
▼医用画像診断支援AIプラットフォームにて、エルピクセル社EIRL aneurysmのサービス提供開始
https://corporate.m3.com/press_release/2020/20200601_001607.html
エムスリーが支援するAIプロジェクトも、2018年度は19個だったAI事業のプロジェクト数が2019年度には約2倍の39個に増加しています。日本で展開するAIサービスは、ほぼ何らかの形でエムスリー関わってるんじゃないか・・ってなりますね。
新型コロナによる市場の変化を追い風にできるオンライン事業やAI事業などにどれだけ大胆に投資して、加速させていけるか今後も注目していきたいです!
注目 5月 医師向けサイト その他注目のニュース
▼エムスリー
【COVID-19対策】患者数リアルタイムレポートの提供開始
COVID-19による受診控えをタイムリーに可視化、診療科によっては昨年比50%以上減少
https://corporate.m3.com/press_release/2020/20200511_001589.html
▼エムスリー
グンゼグループがシーズロケット事業から製品化したデュラビーム®の販売を開始 ~脳神経外科市場でのプレゼンスを拡大~
https://corporate.m3.com/press_release/2020/20200513_001591.html
▼エムスリー
M3PSP®(M3 Patient Support Program®)利用企業が大幅拡大
~顧客推奨度「NPS®」は+77と高水準、圧倒的な顧客満足度を実現~
https://corporate.m3.com/press_release/2020/20200519_001599.html
▼エムスリー
ドコモ、エムスリー、ソニーの3社で、新型コロナウイルス対策をはじめとする
医療機関・患者向けのICT・IoT活用における協業検討を開始
第1弾としてVR・ARなどを活用した入院患者のバーチャル外出支援のトライアルを開始
https://corporate.m3.com/press_release/2020/20200522_001603.html
▼エムスリー
エムスリー株式会社によるアイチケット株式会社の完全子会社化に関する株式交換契約締結(簡易株式交換)のお知らせ
https://corporate.m3.com/ir/release/2020/pdf/200527_iticket.pdf
▼ケアネット
ケアネット、医師会員数16万人を突破
https://www.carenet.co.jp/wswp/wp-content/uploads/2020/05/ir_20200526-2.pdf
▼ケアネット
2020年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
https://www.carenet.co.jp/wswp/wp-content/uploads/2020/05/kessan_tanshin_20200513.pdf
▼メドピア
オンライン医療相談サービス「first call」 経済産業省の 「企業の健康管理体制に関する相談窓口」に採択
https://medpeer.co.jp/press/7823.html
▼メドピア
オンライン医療相談サービス「first call」 NTTドコモのdアカウントをお持ちの方に期間限定で提供拡大
https://medpeer.co.jp/press/7755.html
▼メドピア
メドピア、かかりつけクリニック支援サービス「kakari for clinic」を今秋リリース
日医工と合弁会社を今秋に設立し、共同事業の早期拡大を目指す
https://medpeer.co.jp/press/7855.html
▼メドピア
メドピアグループ、サツドラHDとの協業により歩数記録アプリ「サツドラウォーク」を今秋リリース
サツドラの顧客基盤を活用したヘルスケアサービスを展開 今後は新たな共同事業の提供も視野に
https://medpeer.co.jp/press/7893.html
▼メドピア
メドピアグループ、オンライン診療ツール「first call for オンライン診療」をリリース
https://medpeer.co.jp/press/7944.html
▼メドピア
メドピア、EPSグループのEPフォースと製薬企業向け 次世代型リモートディテーリングサービスの共同開発を開始
https://medpeer.co.jp/press/7964.html
▼メドピア
日医工株式会社との合弁会社設立を伴う業務提携に関するお知らせ
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6095/tdnet/1826287/00.pdf
▼メドピア
2020年9月期 第2四半期 決算説明資料
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6095/ir_material_for_fiscal_ym/80347/00.pdf
▼メドピア
2020年9月期 第2四半期 決算説明 動画配信
https://www.irwebcasting.com/20200513/7/ca52497165/mov/main/index.html
▼メドピア
2020年9月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6095/tdnet/1827625/00.pdf
▼MRT
「ヒト臍帯由来培養上清液」の販売開始のお知らせ
https://medrt.co.jp/pr/pdf/news-2020-0528.pdf
▼MRT
MRT株式会社 2020年12月期 第1四半期 決算説明資料
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6034/tdnet/1832713/00.pdf
医療ヘルスケアBtoB 10社:メディカル・データ・ビジョン、オンライン診療支援サービスの開始を発表!
企業名 | 2020年5月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
EMシステムズ[4820] | 622 | 55.2 | 106 | |
メディカル・データ・ビジョン[3902] | 429 | 71.0 | 140 | |
バリューHR[6078] | 117 | 36.2 | 99 | |
アトラ[6029] | 27 | 59.1 | 87 | |
Ubicom HD[3937] | 155 | 34.6 | 109 | |
データホライゾン[3628] | 103 | 69.2 | 102 | |
アズワン[7476] | 2,459 | 49.3 | 124 | |
ノーリツ鋼機[7744] | 522 | 36.8 | 115 | |
JMDC[4483] | 1,966 | 115.6 | 144 | |
メドレー[4480] | 1,099 | 365.7 | 141 |
メディカル・データ・ビジョン(以下、MDV)が第1四半期決算を発表するとともに、オンライン診療支援サービスの開始をリリースしました。
▼ 2020年12月期 第1四半期 決算説明資料
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3902/ir_material_for_fiscal_ym/80337/00.pdf
▼ オンライン診療、「カルテコ」PHR活用で円滑に
6月サービス開始、患者情報を医師が確認
https://www.mdv.co.jp/press/2020/detail_1323.html
今回のMDVの決算、リリースは見所満載なので、ピックアップしてみます。
オンライン診療支援サービスを開始!
まず、MDVがあらたに始めるオンライン診療支援サービスについて、紹介していきます。
今回、MDVのサービスで注目すべきは、「自社でオンライン診療サービスを提供するのではなく、他社のオンライン診療サービスを支援する立場」でのオンライン診療業界への参入です。
以下の図が、オンライン診療支援サービスの概要です。
MDVのサービスである「CADA-BOX」を導入している病院(全国7病院で導入)を受診した患者が他のオンライン診療実施医療機関を初めて受診しても、医師が受診歴や処方歴などを確認し、適切な診療を提供できるようになります。
もちろん、上の図のように、患者自身が、自身の意志でPHRシステムを活用した上でのサービスであるため、勝手に他の医療機関に患者データが渡されることはありません。
MDVがオンライン診療支援サービスを展開する理由
MDVは本サービスにおいて、自前で持っているPHRシステム、医療ビッグデータ基盤の優位性、医師や医療機関との強固なネットワークといった強みを遺憾なく発揮できます。
オンライン診療を主に実施するのは、現状ではクリニックが多いのですが、そうしたクリニックの医師が、初めての患者に対して、オンライン診療を行う際に、患者のこれまでの受信歴や処方歴を把握できます。
これにより、医師と患者のコミュニケーションが円滑に進んだり、不必要な検査をしなくて済むなどの患者側のメリットがかなり大きくなると思います。
現状のオンライン診療の一番の課題は、対面診療と比したときに得られる患者の情報量が少ないことですが、この課題を解決するひとつの方法としてとても良いなと思いました。
LINEやPayPayといった大手がオンライン診療に参入を増やしていく中で、自社でオンライン診療サービスをせず、オンライン診療を支援する立場での参入といった立ち位置は非常に面白いなと思いました。
ゴールドラッシュ期に、金山に掘りに行くわけでなく、ツルハシやジーンズを提供するようなポジションをとろうとしているんだな、と思いました。
また、決算説明資料における中の資料では、MDVのオンライン診療支援バリューチェーンにおける参入意向の記載がされています。
提供開始済みのサービスに加え、診療・処方以外の部分は実施検討中となっており、これからもどんどんMDVならではのサービスが誕生しそうで非常に楽しみです。
MDVの2020年の目標とは?
決算説明資料では、2020年のテーマ・目標が発表されています。
MDVは2020年のテーマ・目標として、リアルタイム診療データの規模拡大と活用、追加施策で健保データの提供開始によるデータ利活用サービスの成長加速を掲げています。
前回記事でも紹介した通り、これまでのDPCデータに加え、健保データ、リアルタイム診療データ(電子カルテ)の医療ビッグデータの規模を拡大し、患者のペイシェントジャーニーを追うことによって、データ利活用サービスをさらに発展させていく戦略を掲げています。
参考 2020年3,4月版医療介護ヘルスケアITウォッチ
第1四半期の決算も、売上は20%増、利益も120%増と新型コロナの影響を微塵も感じさせない、それどころか加速している?、というような素晴らしい決算でした。
ますますMDVから目が離せないですね!
注目 5月 医療ヘルスケアBtoB その他注目のニュース
▼バリューHR
2020年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6078/tdnet/1831342/00.pdf
▼アトラ
2020年12月期第1四半期 決算短信補足資料
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS02847/cf922fb5/4e26/4e87/9e09/a507c65c08eb/140120200511408786.pdf
▼Ubicomホールディングス
2020年3月期 決算説明動画を公開しました(IRTV)
http://www.ubicom-hd.com/news/402-pr-news-20200525-jp-1.html
▼Ubicomホールディングス
2020年3月期 決算説明資料
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS03491/21ce0084/54fc/40f1/9b3a/161bb42877df/140120200525423080.pdf
▼アズワン
2020年3月期 決算短信
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7476/tdnet/1826795/00.pdf
▼アズワン
中期経営計画「PROJECT ONE」の策定に関するお知らせ
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7476/tdnet/1826807/00.pdf
▼アズワン
アズワン株式会社 2020 決算及び新中期経営計画説明動画
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7476/announcement/58452/00.pdf
▼アズワン
2020年3月期決算説明会
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7476/ir_material_for_fiscal_ym1/81679/00.pdf
▼ノーリツ鋼機
2020年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7744/tdnet/1832597/00.pdf
▼ノーリツ鋼機
決算補足説明資料 2020年3月期 通期
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7744/tdnet/1832596/00.pdf
▼JMDC
2020年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4483/tdnet/1830319/00.pdf
▼JMDC
2020年3月期 通期決算説明資料
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4483/tdnet/1830324/00.pdf
▼メドレー
2020年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4480/tdnet/1829445/00.pdf
▼メドレー
2020年12月期 第1四半期決算説明資料
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4480/ir_material_for_fiscal_ym/80451/00.pdf
医療ヘルスケアBtoCその他:メディカルネットがアイリッジとオンライン診療向けカメラを提供開始
企業名 | 2020年5月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
メディカルシステムネットワーク[4350] | 144 | 57.4 | 103 | |
エムティーアイ[9438] | 367 | 19.3 | 109 | |
DeNA[2432] | 2,231 | 16.3 | 112 | |
メディカルネット[3645] | 26 | 33.4 | 108 | |
Welby[4438] | 165 | 212.1 | 121 |
メディカルネットは、アイリッジと業務提携し、歯科向け口腔内カメラを活用したオンライン診療サービスの共同開発を発表しています。
▼メディカルネットとアイリッジ 業界初の口腔内カメラを活用した歯科向けオンライン診療サービスの提供に向けて業務提携
https://www.medical-net.com/common/doc/news/r02/press_20200515.pdf
僕もオンライン診療の課題は、対面診療同等の患者情報が得られないことであり、
それゆえにIoMD(Internet of Medical Device)という概念を提唱、遠隔医療学会などでも発表をしています。
※遠隔医療学会講演資料より
まさにこれは、その世界だな〜と思っててめちゃくちゃ楽しみだなと思ってます!
個人的には、このデバイスが医療機器として承認、認証取得済みなのか、ハードウェアをどこがどのようなスペックで開発しているのか、製販をどこが持つのか、などの情報を知りたいなと思います。
また、ビジネスモデルとして、まずは歯科医向けにデバイスを販売して、それをToC向けに販売・貸し出していくようなイメージなのでしょうか。
最後患者がコスト負担するとしたら、なかなか原価もかけられないんだろうな、と医療機器メーカー的な視点も気になります。
マーケ的には、メディカルネットは歯科医向けにメディア事業をやっており国内最大級の医師会員母体もありますので、医師ヒアリング〜開発〜マーケは上手く回りそうですね。
今後、こうしたIoMDの登場で歯科医向けのオンライン診療も加速していくことを楽しみにしています。
注目 5月 医療ヘルスケアBtoC その他注目のニュース
▼メディカルシステムネットワーク
2020年3月期 通期業績説明資料
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS08326/c9aa95d5/6114/4f8f/859d/efc76767e52e/20200508135006674s.pdf
▼メディカルシステムネットワーク
2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS08326/be346d2e/297e/455b/8f1c/96c54cf28a13/140120200416494770.pdf
▼メディカルシステムネットワーク
決算説明会動画
http://104ka.net/irmovie/15314/
▼エムティーアイ
『music.jpオンラインサロン』初となる人気YouTubeチャンネルとのタイアップ企画
https://www.mti.co.jp/?p=25358
▼エムティーアイ
『VS COVID-19対策マニュアル』の配布を開始!
新型コロナウイルス感染症の影響を受けている医療機関の一助として、
感染防護対策やオンライン診療、補助金情報まで、必要な情報を集約
https://www.mti.co.jp/?p=25420
▼エムティーアイ
厚生労働科学研究事業として実施される東京大学の研究に『ルナルナ』が協力!
ビッグデータを活用し、月経周期や基礎体温の正常範囲の再定義へ
https://www.mti.co.jp/?p=25419
▼エムティーアイ
口座直結型QRコード決済『&Pay』を活用した「地元のお店応援プロジェクト」始動!
~キャッシュレス×先払いチケットで、店舗を支えるアフターコロナ対策~
https://www.mti.co.jp/?p=25527
▼エムティーアイ
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、テレワーク中の企業の健康経営支援を目指し
『企業向けCARADAパック』の無料提供を開始!
https://www.mti.co.jp/?p=25612
▼エムティーアイ
2020年9月期 第2四半期 決算説明会資料
https://www.mti.co.jp/ir/library/presentation/2020/20202Q.pdf
▼DeNA
ヘルスケアエンターテインメントアプリ「kencom」
緊急事態宣言下の生活に関するユーザーアンケート
https://dena.com/jp/press/004597
▼DeNA
業績のご報告
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2432/ir_material/139446/00.pdf
▼DeNA
2020年3月期 決算説明会
https://www.irwebcasting.com/20200514/1/3c772cd4c5/mov/main/index.html
▼DeNA
2020 年3月期決算説明会 主な質疑応答の要約
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2432/ir_material/139530/00.pdf
▼Welby
フクダ電子とWelby、医療機関向けデータ管理で業務提携
~測定機器・検査データ管理システムとPHRの連携により、
医家向けに新しいデジタルソリューションの提供を目指す~
https://welby.jp/category/news/200513153000.html
▼Welby
がん手帳アプリ「WelbyマイカルテONC」に、新型コロナウイルス感染症に関する管理機能を搭載
~通院アクセスが困難ながん患者さんの感染リスクの遠隔モニタリングを実現~
https://welby.jp/category/news/200514153000.html
▼Welby
Welbyとインテージヘルスケアが業務提携
~両社アセットの活用により、PHRとePRO事業の拡大を目指す~
https://welby.jp/category/news/200515153000.html
介護IT3社:ブティックス、2020年3月期・通期決算発表
企業名 | 2020年5月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
インターネットインフィニティ[6545] | 29 | 98.7 | 104 | |
カナミックネットワーク[3939] | 431 | 105.1 | 129 | |
ブティックス[9272] | 43 | 28.1 | 179 |
ブティックスが2020年3月期の決算を発表しました。
▼ブティックス 決算説明資料
https://global-assets.irdirect.jp/pdf/menu_file/9272/20200525174634_8289.pdf
ブティックスの事業は新型コロナの影響も大きいと考えますので、そこも含めて考察していきたいと思います。
ブティックス決算概要、2021年の業績予測
まずは、2020年3月期の決算概要を掲載します。
売上高はBtoC事業(介護用品や健康器具を扱うeコマース)の大幅減収やM&Aの進捗が伸びなかった影響で全体で5.4%の減収でした。
一方、収益性が高く主力である展示会事業が好調で、営業利益は+52%と過去最高を記録しています。
また、2021年の業績予測も発表されています。
2021年3月期のの業績予測では、“収益性の高いBtoB事業に注力することで増収増益となる見込み”と発表されています。この予想に関しては、新型コロナの影響もポジティブ、ネガティブ面あると思うので、考察していきたいと思います。
新型コロナの影響で、ブティックスは厳しい状況に?
ブティックスの事業は、新型コロナの影響を良くも悪くも大きく受けると予想しています。
特にBtoB事業である商談型展示会は、ヘルスケアという領域の特徴ゆえに、新型コロナの影響で延期の判断が他イベントよりもされやすいと思われるので、開催できないリスクも高いのではと考えます。
自分も、昨年オーディエンスとして参加して、今年は出展者として申し込んだドイツで開催される世界最大の医療機器展示会MEDICAは50:50で開催されないだろうな、と思ってます。(フジロックも開催延期になりましたしね涙涙)
ちなみにブティックスは、11月以降にイベントの開催予定を立てていますので、秋頃に戻る予定だと予測していると思います。
こうした商談型展示会は、新型コロナを機にますますオンラインにシフトしていくでしょうし、長期的に見ると、5G・VRといった技術革新もその流れを加速させていくんだろうなと思っています。
ただ、決算説明会資料にもある通り、そうした状況の中でも、ブティックスとしては展示会の開催件数は拡大すると掲載しておりますので、新型コロナの影響下でも展示会を開催できる施策があるのではないかと思っています。
一方、M&A仲介事業は、むしろこの状況を受けて、ブティックスの売上高増加に寄与すると考えています。
新型コロナの影響で、経営難に陥っている介護・医療事業所は多く存在しています。特に重症化リスクの高い高齢者向けにデイサービスを運営する企業は非常に厳しい状況でしょう。
介護サービスは小規模事業者による運営がまだマジョリティの中資金繰りが悪化して、売却を考えるという件数が増えるでしょう。それがブティックスの事業機会になり、仲介ニーズの増加、売上高アップにつながると思っています。
こうした変化により、決算説明会資料にもありますように、成約組数はかなり増加するのではないかと思っています。
新型コロナの影響で、コンサルタントの育成がスピーディーにできるのか、顧客の信頼を勝ち取ることができるのか、このボトルネックを解消できるかが肝になってくるでしょう。
BtoCの事業譲渡、新規事業のこれから
なお以前の記事で紹介の通り、ブティックスは、BtoC事業であった介護用品・健康器具のeコマースサイトを株式会社ヤマシタに譲渡しました。
参考 2019年12月版医療介護ヘルスケアIT時価総額ウォッチ
今期からは、成長が鈍化していたBtoC事業の影響がなくなり、注力のBtoB事業に事業フォーカスしていくことで、大きく変化のある一年だと思います。
引き続き、ブティックスの動きに注目していきたいと思います。
注目 5月 介護IT その他注目のニュース
▼インターネットインフィニティー
2020年3月期 決算補足説明資料
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6545/tdnet/1832050/00.pdf
▼カナミックネットワーク
2020年9月期(第20期) 第2四半期決算 および会社説明資料
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3939/tdnet/1828634/00.pdf
▼カナミックネットワーク
2020年9月期(第20期)第2四半期決算および会社説明会 動画
https://webcast.net-ir.ne.jp/39392005/index.html
海外医療ヘルスケアIT3社:Veeva、2021年度第一四半期決算発表
企業名 | 2020年2月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
Teladoc health[TDOC] | 13,638 | – | 105 | |
Veeva Systems[VEEV] | 29,513 | 107.2 | 116 | |
平安好医生[01833] | 108,971 | – | 95 |
※ TeladocとVeevaの時価総額の単位は百万ドル
※ 平安好医生の時価総額の単位は百万HKドル
世界150カ国以上に製薬業界向けクラウドソリューションを展開するVeeva社が、2020年度第1四半期決算を発表しました。
▼Veeva-Announces-Fiscal-2021-First-Quarter-Results
https://ir.veeva.com/investors/news-and-events/latest-news/press-release-details/2020/Veeva-Announces-Fiscal-2021-First-Quarter-Results/default.aspx
前年度比で総収入は38%、営業利益は39%と、順調な伸びを見せています。
また、第2四半期及び年度末の決算について、以下の通り予測しています。
第2四半期及び年度末の予想伸び率が、すごい数字ですよね!
第1四半期の実績について、CFO のティム・カブラルは、計画を上回る業績だと評価しています。
1月下旬から広がった新型コロナ対応に関しても、Veevaは様々な施策を行っています。
新型コロナの影響で、製薬企業のMRの医療機関訪問が難しくなったことに対し、研究・治療に関する情報提供を補助する医師-製薬企業間の遠隔CRMミーティングサービスを無償提供したり、
被験者の感染防止のため臨床試験の実施が急減している事態に対して、臨床試験を補助するモニタリングサービス等を提供し、遠隔であっても、より迅速な臨床試験や治験を可能にしました。
また、シェアトップ20以内の製薬会社の多くがVeevaのソリューションを使用していることや、患者・処方者データを提供するデータクラウドを発表していることからも、医療データ市場のさらなる発展に大きく影響を与える存在であると言えます。今後の取り組みが楽しみです!
注目 5月 海外医療ヘルスケアIT その他注目のニュース
▼Teladoc
サンライフとテラドック、カナダ人向けにメンタルヘルスナビゲーターを提供
https://teladochealth.com/newsroom/press/release/sun-life-and-teladoc-health-bring-mental-health-navigator-to-canadian/
▼Veeva
Veeva、Veeva CRM Engage Meetingにリモートサンプリング機能を新たに追加
https://www.veeva.com/jp/news/veeva-introduces-new-capabilities-for-remote-drug-sampling-in-veeva-crm-engage-meeting/
▼Veeva
医療機器および診断用医療機器のグローバル規模の市販後調査を簡素化する新たなアプリケーションを発表
https://www.veeva.com/jp/news/veeva-announces-new-application-to-simplify-global-postmarket-surveillance-in-medical-device-and-diagnostics/
▼Veeva
Veeva Japanとベルシステム24、「新しい生活様式(ニューノーマル)」時代に向けた
医療体制のサポートを目的に、リモートディテーリングを通じた医薬品適正使用推進に向けた協業を開始
https://www.veeva.com/jp/news/bellsystem24-veeva-partner-2/
▼Veeva
Veeva Announces Vault Site Connect to Automate Information Sharing in Clinical Trials
https://ir.veeva.com/investors/news-and-events/latest-news/press-release-details/2020/Veeva-Announces-Vault-Site-Connect-to-Automate-Information-Sharing-in-Clinical-Trials/default.aspx
▼Veeva
Alvotech Adopts Veeva Vault Training to Simplify Role-Based Qualifications and Training
https://ir.veeva.com/investors/news-and-events/latest-news/press-release-details/2020/Alvotech-Adopts-Veeva-Vault-Training-to-Simplify-Role-Based-Qualifications-and-Training/default.aspx
▼Veeva
Veeva Announces MyVeeva to Enable Patient-Centric Clinical Trials
https://ir.veeva.com/investors/news-and-events/latest-news/press-release-details/2020/Veeva-Announces-MyVeeva-to-Enable-Patient-Centric-Clinical-Trials/default.aspx
▼Veeva
Veeva Enables CROs to Build Studies Faster with Vault EDC
https://ir.veeva.com/investors/news-and-events/latest-news/press-release-details/2020/Veeva-Enables-CROs-to-Build-Studies-Faster-with-Vault-EDC/default.aspx
▼Veeva
Veeva to Release Fiscal 2021 First Quarter Results on May 28, 2020
https://ir.veeva.com/investors/news-and-events/latest-news/press-release-details/2020/Veeva-to-Release-Fiscal-2021-First-Quarter-Results-on-May-28-2020/default.aspx
さて、以上で、今回の定点観測はおしまいとさせていただきます。
なお今月の時価総額伸び最大は、ブティックス社が179%で1位で、マイナスが一番大きかったのがアトラ社の87%でした!
さいごに学びがあったなーと少しでも思う人は、FacebookやTwitterでシェアでもNewspicksでPickでもなんらかアクションしてもらえると嬉しくてまた次回も書く気力に繋がるので、ぜひお願いします!!
では今月もがんばってきましょう〜また来月ー!!
->頑張って毎月更新中!過去の定点観測はこちらのまとめよりどうぞ
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