こんにちは、アジヘルさんです! いつもありがとうございます!
医療ヘルスケア業界ニュースは、ここだけ見とけばとりあえずオッケー!(を目指します)医療介護ヘルスケアIT最新ニュース6月版、続きです!
まだ前編読んでない方は、是非前編読んでからこちらの記事を読んでもらえると嬉しいです。この前編書いてから、メドピアの方何人か連絡もらい、もともとの予定と合わせて、今月だけでメドピアの方と5人飲みやランチに行くことになりました。笑 皆様、いつもありがとうございます^^
▼前編はこちら
さて、後編は海外ニュースを厚めにお届けします!
まずはBtoB企業から行ってみましょう!
医療ヘルスケアBtoB 6社:アジヘルさん健保組合の事業について詳しくなる
企業名 | 2019年7月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
EMシステムズ[4820] | 605 | 44.3 | 112 | |
メディカル・データ・ビジョン[3902] | 525 | 188.2 | 90 | |
バリューHR[6078] | 198 | 40.1 | 103 | |
アトラ[6029] | 23 | 7.9 | 92 | |
Ubicom HD[3937] | 191 | 43.1 | 106 | |
データホライゾン[3628] | 88 | 1257.5 | 113 | |
アズワン[7476] | 1,851 | 26.7 | 92 |
EMシステムズは、先月からウォッチしているアズワンと提携を発表、自社の顧客向けに提供している「EM オンライン SHOP」に、医療・介護の現場で使用する備品・消耗品を中心とするアズワン取扱商品の掲載を開始しています。
▼(株)イーエムシステムズとアズワン(株)、医療・介護従事者向け物販で業務提携
https://emsystems.co.jp/image/info/ir/irnews/2019/20190718.pdf
既にあるECの裏側在庫をアズワンが提供する、ということで、それなりに需要が期待されそうですね。
アズワンは先月もカナミックネットワークと提携を発表していますが、こうしたECとの提携戦略を加速しています。
▼アズワン側リリースはこちら
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7476/tdnet/1732541/00.pdf
また2019年に買収した介護サービスエムウィンソフトの斉藤 康範社長がEMシステムズ全体の介護事業部長に就任しています。介護事業に精通している方が、EMシステムズ全体の介護事業も見られるということで、今後も継続成長が楽しみです。
▼EMシステムズ 人事の異動について
https://emsystems.co.jp/image/info/ir/irnews/2019/20190611.pdf
参考 過去記事:エムウィンソフトの買収についてはこちら
またEMシステムズは、北部九州地区を中心に、診療所・クリニック、保険薬局向けビジネスを展開しているポップ・クリエイションの完全子会社化を発表しています。
▼株式会社ポップ・クリエイションの株式取得(子会社化)に関するお知らせ
https://emsystems.co.jp/image/info/ir/irnews/2019/20190618.pdf
Webサイトを見る限り、自社サービスというよりはクリニック向けに代理店をやっている会社のようですね。おそらく、もともEMシステムズの代理店をやっていたところで、九州地区の営業強化がしたくなったといったところでしょうか。
▼ポップ・クリエイション Webサイト
https://pop-c.co.jp/
MDVは新サービス「MDV四半期サマリー」を、DPC分析ソフトのEVE導入病院の経営層向けに提供することを発表しています。
▼DPC収入を可視化した「MDV四半期サマリー」提供へ 経営層向け、病院収入の“定点観測”可能に
https://www.mdv.co.jp/press/2019/detail_1178.html
※画像はプレスリリースより
経営層向けにサマリーレポートを送るってのはいいですね。データ分析ソフトは活用難易度が高いので、その活用促進を狙っているのかと思われます。
こっちのリリースでも出ていましたが、原価計算していない病院が5割もあるような現状のようなので、データ分析もなかなか使いこなしが難しいのだと想定されます。こうした経営層からの意識改革が重要ですよね。
Ubicomは、ドゥテルテ大統領の参加する日本・フィリピンのビジネス協定式にて、成長投資の拡大に向けた覚書を締結したとリリースを発表しています。
▼フィリピン政府主催・ドゥテルテ大統領ご臨席の日比ビジネス協定式にて、成長投資の拡大に向けた覚書を締結
http://www.ubicom-hd.com/news/372-pr-news-20190605-jp-1.html
本リリースによるとフィリピンに、日本語環境で業務ができるエンジニアが900人(!)もいるとのこと。Ubicomグループに900人のエンジニアってやばいっすね・・・。
こちらのブリッジレポートにもありましたが、
元より起業意欲が旺盛であった青木 正之氏は、2005年3月に株式会社ワールドの新規事業子会社である株式会社WCLの代表取締役社長就任後、国内外で様々な新規事業のシーズを探していると、訪問したフィリピンで多くの若く優秀なエンジニアが活気に満ちて仕事をしていることを知る。折から日本企業において社内業務のIT化が進行する中、フィリピンでシステム開発を行うことで幅広いシステムソリューションを低コストかつグローバルに提供すれば需要を確実に取り込みことができると考え事業化を決意。2005年12月に株式会社AWS(現:株式会社Ubicomホールディングス)を設立した。
もともと前職のワールド時代に訪問したフィリピンに目をつけた所からUbicomは始まっていたんですね!知らなかった! そこからしっかりドゥテルテ大統領レベルまで入り込んでるのは、本当に素晴らしいですね!
アジア圏で事業を大きく展開するには政権に入り込んだり、財閥に影響力をもったりするなどはやはり重要ファクターになりますので、そのあたりのロビイング含めUbicomさすがだなあと思います。
データホライゾンは、九州を地盤に展開する医療卸アステムと共同出資にて、地域医療に係るコンサルティング及びソリューション等を提供する新会社ブリッジ社(Bridge Inc.)を設立することを発表しています。
▼共同出資会社設立に関するお知らせ
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/36280/43446085/de4c/46e0/a397/5c7538bf0480/140120190617455343.pdf
出資比率は、データホライゾンが51%、アステムが49%とのこと。
具体的なサービス発表はないですが、以下の表記がありますので、最初はデータホライゾンの顧客でもある健保組合向けに解くて健康指導などのサービサーとして事業展開をするってイメージでしょうかね。
自治体向けサービスとしてデータヘルスにマッチした疾患別の重症化予防サービスを起点に、潜在的な保険者ニーズを掘り起こし、最適な“橋渡し”を実施しながら、地域における様々な疾病予防・介護予防・重症化予防事業、疾患啓発につながる事業を確立してまいります。
ちょうど、先日このあたりの事業展開を行っているPREVENTの生田さんとランチをしていて、企業健保のインセンティブや構造理解だいぶ進んだので、今ならちょっとはリリースの意味がわかるようになりました!w
本日アジヘルさん(@healthcareITSG)お話して、アイリスさんお邪魔して来ました! pic.twitter.com/6qsHxVY4YL
— 生田裕介 (@whiteline0804) July 30, 2019
医療ヘルスケアBtoCその他: DeNAのAI創薬プロジェクトに日本ケミファが参画
企業名 | 2019年7月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
メディカルシステムネットワーク[4350] | 161 | 24.6 | 108 | |
エムティーアイ[9438] | 466 | 29.8 | 115 | |
DeNA[2432] | 3,114 | 33.3 | 94 | |
メディカルネット[3645] | 27 | 25.2 | 90 | |
Welby[4438] | 325 | 208.4 | 98 |
メディシスは、最新の医薬品ネットワークの加盟件数が4,236件と発表しています。
▼医薬品ネットワーク加盟件数に関するお知らせ
http://www.msnw.co.jp/wp-content/uploads/2019/07/20190701press.pdf
ついに4,000件超え!すごい! 中長期目標の5,000件も残りもう少しで達成しそうで、わずか1年前の件数が2,769件と考えると、150%成長で凄まじい伸びです!
DeNAは、自社のディープラーニング技術を用いた創薬プロジェクトに、日本ケミファも参画したことを発表しています。
▼DeNAが推進するAI創薬プロジェクトに日本ケミファが参画
https://dena.com/jp/press/004481
本プロジェクトでは、製薬会社から化合物データの提供を受けて、DeNA,DeNAライフサイエンスで、新薬の組み合わせの発見を模索します。
日本では、医薬品の研究開発には10年以上の期間が必要と言われていますし、1社当たりの研究開発費も621億円(2004年)に対し、1,414億円(2017年)とうなぎのぼりに上がってしまっている状態ですので、こうした時間・費用のコスト抑制をAIによって実現できることは価値が大きいでしょう。
参考 「医薬品産業の現状と課題」厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/10801000/000398096.pdf
本プロジェクトには、既に塩野義製薬、旭化成ファーマ、ラクオリア創薬が化合物情報を提供済みで、日本ケミファは4社目の製薬会社となります。
介護IT3社:ブティックスは識学社と業務提携を発表
企業名 | 2019年7月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
カナミックネットワーク[3939] | 359 | 124 | 103 | |
インターネットインフィニティ[6545] | 43 | 35.7 | 90 | |
ブティックス[9272] | 72 | 41.2 | 103 |
ブティックスは、組織コンサルティングを行う株式会社識学と事業提携することを発表しています。
▼株式会社識学との事業提携に関するお知らせ
https://btix.jp/news/entry20190606.html
介護業界は、高い離職率が課題となっており、ここに識学のアプローチを活用して、サービス提供をしていこうという狙いです。今後は医療機関や介護業界も、人材紹介以外の定着支援やモチベーション向上といったサービスのニーズが高まっていくことは間違いないでしょう。
ちなみに、識学のサイト、コンテンツ充実しててめっちゃ楽しかったです!是非一度チラ見してみてください!
識学 Webサイト
https://corp.shikigaku.jp/
海外医療ヘルスケアIT2社:慢性疾患の総合サポートアプリ、Vida Healthが3,000万ドルの資金調達!
企業名 | 2019年7月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
Teladoc health[TDOC] | 4,754 | – | 114 | |
Veeva Systems[VEEV] | 21,086 | 101.9 | 107 |
※時価総額の単位は百万ドル
Teladoc Healthは、ヘルステックベンチャーVida HealthのシリーズCで資本出資したことを発表しています。
▼Teladoc Health Strategic Investment: Vida Health Raises $30 Million in Series C Funding
https://www.teladochealth.com/en/newsroom/press/release/teladoc-health-strategic-investment-vida-health-raises-usd30-million-in/
VidaのシリーズCでの調達額は合計で3,000万ドルとのこと。
また、同タイミングでUSの保険会社や医療機関を運営するGuideWell社らが参加しています。
Vidaは、もともとGoogleのVPで、ebayとPayPalのシニア・バイス・プレジデントであったStephanie Tileniusが立ち上げた会社で、複数の慢性疾患を横串でサポートできるアプリの開発を行っています。
これまで治療・ヘルスケアアプリ、デバイスというと、疾患領域ごとに縦串で誕生していったわけですが、これらのサービスを統合して、患者ごとにパーソナライズしたコーチをつけられる、というサービスのようです。
国内だと、FiNCをベースにデバイス連携しまくって、治療領域もカバーして、エビデンスをつけているイメージにちょっと近いかも。もしくはWelbyマイカルテにコーチが付いているというイメージですかね。ダイエットのような特定領域だとNoomとかも近いサービスですね。
参考 国内のVIda Healthに類似したサービス
FiNC https://finc.com/
Welbyマイカルテ https://karte.welby.jp/
Noom https://www.noom.com/jp/
ただしがっつり医療領域でやっており、対応疾患は、不安、喘息、COPD、鬱病、糖尿病、高血圧、高脂血症など15以上にわたり、30以上のヘルスケアトラッカー、100以上のアプリやデバイスと連載できるとのことです。
法人営業を積極的に取り組んでいるようで、企業側としても従業員のために複数サービスを入れる必要がなくなり、Vidaひとつ入れておけばいいよね!というニーズにマッチできそうです。
実際にFortunes1000にノミネートする企業に導入が進んでおり、Visa、CISCO、ebay、PayPalなどが既存顧客とのことです。
UI、UXやコーチの質でサービスへのロイヤルティが高まりやすい領域ですので、ここをうまくやってそうで、めっちゃよさそうですね!!
なお、Tedadocのリリースによると、USでは成人の60%がなんらかの慢性疾患を持ち、40%以上が複数の慢性疾患に悩まされている、ということで、かなり需要はありそうな状態です。
今後は少子高齢化が進むに連れ、より慢性疾患を抱えながら仕事をする、みたいなライフスタイルが普通になっていくと思うので、これまで急性期ばかり注目されてきた医療がどんどん慢性期に目を向けられる時代が来ると思ってます。
今後、Vidaに大きく注目ですね!もっとVidaがどのようなサービスか知りたい方は以下の記事が非常にわかりやすいです!
▼Why Vida Might Just Be the Best Health App Ever
https://www.creditdonkey.com/vida-review.html
臨床試験プロセスの革命を目指すVeeva
Veevaは、Veeva Vault Safetyという新サービスの提供開始の発表をしています。
▼Veeva Vault Safetyを北米で提供開始
https://www.veeva.com/jp/news/veeva-vault-safety-now-available/
医薬品、医療機器には規制対応がめちゃくちゃ重要ですが、これらの規制は随時アップデートされます。
これまでよく使われていたオンプレの規制対応ソフトウェアでは、規制が変わるごとにシステムアップデートを行わねばならず、費用・時間・手間の負担が大きかったのですが、本サービスでは、最新の規制要件などが自動的にアップデートされ、Veevaと連携したクラウドで行えることで、これらのコストを大きく削減できる、という狙いのようです。
相変わらずVeeva、規制産業のアップデートに意欲的で、めちゃくちゃイケてますね〜うちも早く入れたい!!
別途、臨床試験におけるコミュニケーションについて、こんなリリースも出ていますが、この記事にも書かれている通り、1つの臨床試験やるときのメーカー、CRO、SMO、CRC、医療機関間のコミュニケーションの課題はめちゃくちゃ大きいんですよね。
Veeva Systems【NYSE:VEEV】(本社 : カリフォルニア州プレザントン、日本法人 本社 : 東京都渋谷区、日本法人代表取締役 : 岡村 崇、以下 Veeva) が新たに実施した調査によると、対象となった回答者の全員(100%)が、臨床試験パートナー間の情報交換の改善が必要だと回答しています。回答者は、スポンサー、CRO、試験実施医療機関の間での臨床試験データや文書の共有に平均して少なくとも3種類の方法を用いており、電子メールを最も多く使用しています。
ホントのこの通りで、早く全部Slackに統合してくれ!って感じなんですが、このポジションをVeevaが担ってくれるなら鬼助かるので、Veevaさんにはまじで期待しています!!
この大日本住友製薬のVeeva導入のリリースにもある通り、力の強い製薬会社が導入を加速させると、少なくともCRO、SMOはそちら側に動いていくと思われるので、よろしくお願いします^^
さて、以上で、今回の定点観測はおしまいとさせていただきます。
なお今月の時価総額伸び最大は、データホライゾン社が116%で1位で、マイナスが一番大きかったのがMDV社の83%でした! 今月はそこまで変動幅大きくなかったですね!
シェア拡散お願いしまっす!!
さいごに学びがあったなーと少しでも思う人は、FacebookやTwitterでシェアでもNewspicksでPickでもなんらかアクションしてもらえると嬉しくてまた次回も書く気力に繋がるので、ぜひお願いします!!
2019年は月10万PVメディア目指して頑張りたいので、拡散など頂けたら嬉しいです!^^ Twitterとかで拡散してくださった方はもれなく御礼コメントしますw
#2018振り返り ブログ更新しました。
年も終わりなので、今年の僕のブログのマーケについて考察してみました!SEOはもとより、NewspicksとTwitterマーケに力を入れた一年でした。
目指せ月間100万PVのNo.1月ヘルスケアビジネスメディア!という気概で2019年も頑張ります。https://t.co/J0uDrxYXmt— 田中大地@医療AIアイリスCOO (@healthcareITSG) December 29, 2018
では今月もがんばってきましょう〜また来月ー!!
▼医療介護ヘルスケア最新ニュース6月版・前編の記事(メドピア大特集)はこちら
->頑張って毎月更新中!過去の定点観測はこちらのまとめよりどうぞ
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