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医療介護ヘルスケアIT時価総額ウォッチ(2017年6月版):ケアネット、メディカルネットは一時株価2倍に

皆様こんにちは、田中大地です。

先日、6月4日32歳になりました。多くの方に祝っていただきうれしいです!まじありがとうございます。

ちなみに好きな女優はと聞かれると、やはり宮崎あおいと蒼井優と満島ひかり、と答えるのですが、全員同じ85年生まれです。嬉しい。今年もやれそうな気がします。というわけで、また決意表明は別に書きたいと思います。

さて、今月の医療介護ヘルスケアIT企業時価総額・株価ウォッチいってみましょう。

まず、日経平均の推移からです。

2016.1.4:19,033円
2016.2.1:17,890円
2016.3.1:16,085円
2016.4.1:16,164円
2016.5.1:16,666円
2016.6.1:16,955円
2016.7.1:15,682円
2016.8.1:16,635円
2016.9.1:16,926円
2016.10.1:16,449円
2016.11.1:17,442円
2016.12.1:18,513円
2017.1.4:19,594円
2017.2.1:19,148円
2017.3.1:19,393円
2017.4.1:18,909円
2017.5.1:19,196円
2017.6.1:19,860円

5月→6月騰落率:103%です。
6月入ってついに2万円台突入しましたね。今年一番の大相場になりそうな予感がしています。しっかり準備と仕込みはできたと思っているので、ここからの1ヶ月楽しんでいきたいと思います。

※本記事は6月4日に書かれており、その後アップデートはしていますが、最新の状況とは異なりますので、ご注意ください。

医師向けサイト4社:ケアネットの時価総額がなんと一瞬でに2倍に!

銘柄 2017年6月
時価総額 予想PER 前月比(%)
エムスリー[2413] 10,669 57,6 116
ケアネット[2150] 82 44.7 178
メドピア[6095] 70 284 115
MRT[6034] 84 105.5 120

今月は医師向けプラットフォーム事業を行う4社とも、大きく株価を伸ばしています。
その中でもケアネットの数字がすごいことに・・・好業績の決算発表とともにとんでもない株価上昇を演じ、わずか数日の間に、一時株価2倍超の爆上げを演じました。

直近少し落ち着いていますが、一時株価は1,750円をつけ、目を疑ってしまいました。

正直エムスリーやメドピアの影に隠れて、そこまでウォッチしておりませんでしたので、これはだいぶ寝耳に水というか、少しも予感もできておりませんでした。

ケアネット 平成29年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
https://www.carenet.co.jp/wswp/wp-content/uploads/2019/05/kessan_tanshin_20170511.pdf

決算資料を見る限り、製薬会社のマーケ支援サービス領域の売上高が大きく伸びているようです。当該領域の売上高は600百万円(前年同四半期比55.4%増)、営業利益は238百万円(前年同四半期比107.3%増)とのことです。

しかし突如売上1.5倍、利益2倍というのは凄いですね・・・2月にW代表制にしたあたりが転機でしょうか?営業強化にだいぶ成功しているようです。てっきり、製薬マーケよりも、CME領域にフォーカスしていくものだと思っていましたが・・・今後しっかりウォッチしていきたいと思います。

また、注目のメドピアも第二四半期決算を発表しています。
本丸の製薬マーケやキャリア事業は着実に事業を伸ばしていますし、遠隔医療相談サービスfirst callの月額課金をはじめ、法人/健保への同サービスの営業強化を目的とした提携発表など、だいぶ今後に期待が膨らむ取り組みを仕込んでいますね。これからの成長を楽しみにしていきたいと思います。

BtoBサービス5社:メディシス、アトラ、EMシステムズ、IIFが決算発表

銘柄 2017年6月
時価総額 予想PER 前月比(%)
メディカルシステムネットワーク[4350] 147 14.5 102
EMシステムズ[4820] 399 18.2 122
NDソフトウェア[3794] 176 17.3 99
アトラ[6029] 62 31.7 119
インターネットインフィニティ[6545] 74 43.2 116

メディシスは本決算発表しています。
自分の中のアップデートも考慮したうえで、決算発表後の若干前後したところで、100株だけ残して一旦全て手離しました

医薬品ネットワーク事業が間違いないだけに悩ましいのですが、売上に占める調剤薬局の比重が高まるなど、共同購買以外の部分で戦略が優れているか自分の中で揺らいできた部分もあり一旦手離しです。今後、予想している通り業績が回復の兆しを見せてきたらまた買い増しを検討したいと思います。

正直調剤薬局ビジネスは、勝ちの要因が立地とオペレーションに依る部分が大きすぎて、そうなると先行者優位、熟練度、規模の世界になっていくはずなので、日本調剤やアインといった大手調剤薬局と戦っていくのはだいぶしんどい気がしています。日本調剤はやばいですからね。

アトラも同様の理由で、今回の決算を気にポジションをだいぶ落とすことにしました。
期待していたストックビジネスの比率がどんどん落ちていき、一見トップラインは順調に伸びているように見えるものの、牽引しているのがほねつぎチェーンや機材販売となっては、若干不安になってきました。(アトラのほねつぎチェーンにはいかんせん一度は訪問して、その魅力を確認してみなければならないとは思っていますが)

まだまだアトラは時価総額が60億円程度と小さいので、大きく伸びる可能性はありますが、IIFのレコードブックのようにマーケティングにめちゃくちゃ強みがあるというよりは、構造理解からの領域選定の勝利だったと思っているので、一旦はこういった選択をしています。

一方で、投資に対する自信を深めてきたのはEMシステムズで、ここは戦略が間違いないけれど、不人気株の代表格だったため株価がいまいち上がらず、コツコツ岩井コスモ証券だけがレーティングを上げ続けるというオペレーションが続いていたのですが、ここに来て株式市場での評価が上がってきている気がします。株価も直近一ヶ月で、1,800円から2,200円と伸びもしっかりです。

また、5月前半に発表された本決算では、営業利益・経常利益ともにが昨対30%~40%の成長を見せ、素晴らしい成長を見せています。
引き続き課題としてはトップラインの伸びでしょうが、それにしても通期の昨対ほぼ据え置き予想はあまりにも控えめに見えますし、業績予想の上方修正は大いに期待できそうです。まだまだ期待を込めて保持していきたいと思います。

IIFも素晴らしい決算ですね。不確実性はまだまだ高いのですが、一連のレコードブックの成功で、マーケティング力の強さは証明されたと思っているので、どこかで買っておいても面白そうです。もう落ちてこないかなあ・・・。

BtoCサービス5社: メディカルネットは提携発表で連続ストップ高

銘柄 2017年6月
時価総額 予想PER 前月比(%)
LIFULL[2120] 855 310.3 92
エムティーアイ[9438] 395 75.9 103
メディカルネット[3645] 53 75.9 189
じげん[3679] 833 43.1 126
DeNA[2432] 3,663 17.6 102

LIFULL社も本決算発表しています。
国内は引き続きかねがね順調のようですが、やはり厳しい動向が続く海外が気になってしまいますよね。

決算資料によると、一時落ちていたSEOトラフィックの復調について示されています。

trovit

※画像はLIFULL社決算資料より

ご存知の方も多いと思いますが、各サービスのSEOトラフィックはアレクサというツールで推移が大まかにウォッチできます。(あくまで母数が絞られた大まかな数字です)

それによると、Trovitはこんな感じ。

alexa trovit

確かに、2017年1月頃まで継続的に落ちていたSEOトラフィックが、徐々に改善傾向にあるようです。ただ、昨年9月頃の最高値までは回復していないようです。

ちなみに、やはり最注目のIndeedはこんな感じです。Googleの参入発表もあったので、Indeedのトラフィックは適宜ウォッチしておきたいですね。

Alexa indeed

4月にガツンと伸びているのがわかりますね。まだまだ期待できそうです。

トラフィックが落ちると、サイト上でのアクションが落ちていき、顧客数/ARPAの下落、売上が落ちる、(そして株価が落ちる)というサイクル(逆も勿論しかり)をかなり早めに拾えるので、SEOが強いウェブメディアを強みとしている企業は、アレクサ利用してトラフィックチェックはしておいてもよいかもしれません。

また、メディカルネット社は、世界最大の歯科医向けメディア「デンタルトリビューン」を運営する、「デンタルトリビューンインターナショナル」との提携を発表し、一時株価は2倍近くまで急騰しています

デンタルトリビューンインターナショナルとの業務提携に関するお知らせ
https://www.medical-net.com/common/doc/ir/h29/ir_h29_20170526

これによってメディカルネット社が、「デンタルトリビューン」の日本総代理店として、新メディア「デンタルトリビューンジャパン」を立ち上げるとのことです。

良質で、信頼性の高いコンテンツを作成するDTI社と、歯科×SEOで最強のメディカルネット社が手を組むというのは両者メリットの高い提携となりそうで、期待ですね!
またメディカルネット社の歯科医向けプラットフォーム「Dentwave.com」にも、コンテンツが連携されることとなるとのことで、こちらも魅力的なプラットフォーム育成に貢献しそうです。

Dentwave.com
https://www.dentwave.com/

医療データ3社:MDVは素晴らしい好決算で株価またも上昇

銘柄 2017年6月
時価総額 予想PER 前月比(%)
データホライゾン[3628] 82 34.4 126
メディカル・データ・ビジョン[3902] 491 158.1 126
バリューHR[6078] 68 67.4 83

5月は決算発表が多くて、だんだん疲れてきました・・w が医療データ企業いってみましょう。

医療データ3社ともに決算発表をしています。バリューHRとデータホライゾンは控えめな業績予想に対して、安定的に着地という印象です。
MDVは、これまで蓄積してきたデータの利活用サービスが大きく伸び、売上も利益も昨対+20-30%と順調に成長しています。一部上場効果による知名度向上も大きいのか、しっかり売れているのはよい流れですね。

しかし、超高PER+時価総額500億円といわれると、やはり手を出してよいのか迷います(この迷いで、いくら機会損失したのか・・・)
一方でバリューHRやデータホライゾンは株価継続上昇とはいえ、まだまだ時価総額100億円以下なので、検討のしがいもあるかもですね。

海外医療ヘルスケアIT5社:アジヘル、アメリカ株買ったってよ

銘柄 2017年6月
時価総額 予想PER 前月比(%)
WebMD[WBMD] 2,117 23.3 102
Teladoc[TDOC] 1,688 124
athenahealth[ATHN] 5,336 252.7 111
NantHealth[NH] 416 103

※時価総額の単位は百万ドル

米国銘柄も各社Q1決算を発表しています。どこも冴えない感じでしたが、Teladocだけは昨対+60%の売上・訪問数の成長と、素晴らしい伸びでした。しかしまだまだドがつくほどの大赤字。
うーむ、下記のサイトとか見てるとアメリカの遠隔診療はだいぶレッドオーシャン化しているようで、どうなるかわかりませんね。17BestってもはやBestでもなんでもないよね・・・

17 Best Telemedicine Companies
http://www.healthline.com/health/best-telemedicine-companies#2

アメリカではあまりに遠隔診療がバズワードになりすぎて、各社がユーザ獲得のために、リスティングやCRMコストでどんどんコストがかさみ潰れていく可能性も高い領域だと思っているので、まだまだ正直読めません。

アジヘルが買ったアメリカ株とは・・・!

そして、だいぶ前々から買う買う詐欺していた、アメリカ株についに先月から踏み込みました。

その銘柄は・・・AmazonとGoogle www もはや医療ヘルスケアまったく関係ないうえに、超王道べたべたですが、だってもうこの2社でしょ、という結論です。

まずは、アメリカ株買ったよっていうことで、学びながら医療ヘルスケア銘柄にも手を出していきたいな、と思いますが、正直どこが伸びるかあまりに現場感がなさすぎてわかりません・・
WebMDは売上落ちてるし、クインタイルズIMSは成長率の割にはPER40倍とかだし、Teladocは本気赤字だし、Athenahealthは相変わらずの利益率だし、NantHealthは炎上中だし・・・あとここに載せてないところいくつもウォッチしてますが、いまいちニュースになりづらく、ほんとにアメリカで流行ってるのかな、が現場感なさすぎて怖いですね・・・

それよりも明らかに堅いAmazonとGoogleにいってしまう、という・・まあこればっかりはしょうがないですね。

さて、以上で、今回の定点観測はおしまいとさせていただきます。


最後に、恒例の

【アジアで働くヘルスケアITマーケターの今月の成績】

どーん。5月→6月のTOPIXの騰落率が104%に対して、僕の成績は昨月比104%になっています。TOPIXトントンでしたね。

内訳では、医療ヘルスケア関連では、ライザップ、イーエムシステムズといった注力株がしっかり伸ばしてくれてました。一方で結構買ってたリクルート株がGoogleの人材サービス参入発表で沈み全体としては104%で終わりました。
(ちなみにR株はここからだいぶ伸びそうな予感しかしないですが、一旦6頭あがったところで、100株のみ残して利確し、Amazon、Googleに振りました)

ついつい利確したくなる場面ですが、今回の株価上昇でPFの整理整頓が更に進んだので、ここは自分奮い立たせて、1年に1回のビッグウェーブ来るだろと波乗り体制で迎えたいと思います。若干読めない日本株率は減らし、アメリカ株の比率は高めに。(来月発表できない感じになってたら慰めてください)

->頑張って毎月更新中!過去の定点観測はこちらのまとめよりどうぞ

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