こんにちは、アジヘルさんです!
医療ヘルスケア介護IT企業の最新ニュース、遅ばせながら8月やっていきましょう!
今月は決算盛り沢山で、前・中・後の3つに分かれております!(執筆が追いついてなくて、わかれて更新しているだけw)
前半の記事まだ読んでない方は、ぜひ先にそちらからどうぞ〜↓
医療ヘルスケアBtoB 7社:EMシステム ストック型へ切替え成功
企業名 | 2019年8月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
EMシステムズ[4820] | 662 | 48.5 | 107 | |
メディカル・データ・ビジョン[3902] | 405 | 145.4 | 92 | |
バリューHR[6078] | 182 | 36.7 | 87 | |
アトラ[6029] | 18 | 40.7 | 75 | |
Ubicom HD[3937] | 191 | 43.1 | 98 | |
データホライゾン[3628] | 106 | 71.5 | 104 | |
アズワン[7476] | 1,957 | 28.2 | 105 |
EMシステムズは、第1四半期の決算を発表しています。
▼2020年3月期 第1四半期 決算説明資料(EMシステムズ)
https://emsystems.co.jp/image/info/ir/irnews/2019/20190823-01.pdf
完全ストック型に切り替えたFirst Yearとして注目が高まっていましたが、想定していた一時的な業績ダウンよりも、第1四半期の下落幅は小さく、第2四半期や通期の業績予想に対しての進捗はかなり良い、という全体感といえそうです。
業績としては一時的に大きくダウンが見込まれる中、しっかりとストック型に切り替える意思決定ができたこと、これが市場にも評価され、株価は上場来高値を更新して、IR上は完全に成功した格好になりますね!オーナー企業の強さとも言えるんだろうな〜と思いました。
配当性向目標を30%と宣言しつつも、一時的に利益が大きくへこむ本年度配当を落とさなかった姿勢などもこうした評価に繋がってるんだろうな、と感じました。
個人的には、ますますEMシステムズさん、応援したい企業になりました!
今後も楽しみにしています!
メディカル・データ・ビジョン(MDV)は、第2四半期決算を発表しています。
▼2019年12月期 第2四半期 決算説明資料(MDV)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3902/ir_material_for_fiscal_ym/69410/00.pdf
データ利活用サービスが好調であることを背景に素晴らしい決算でした。売上は昨対20%増、利益では昨年赤字だったところが、2.7億円の黒字と大幅に改善しています。 通期予想に対しても進捗が順調で、今後の上方修正も期待できそうです。
また、岩崎社長の決算説明動画が今回も最高でした!
CADA-BOXの導入進捗は苦しんでいますが、データ利用包括契約が、前回2病院だったところから、今回6病院になったということで、よりデータが集まってきているとのことです。
▼参考 MDV前回決算に関する記事はこちら
続いて、バリューHRは第2四半期決算を発表しています。
売上昨対20%増、利益も33%増と、ともに発表済みの通期予想に対してオントラックの状態かなと考えます。さすがの堅さですね!
▼2019年12月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕
http://www.valuehr.com/docs/wp-content/uploads/2019/08/2019%E5%B9%B412%E6%9C%88%E6%9C%9F-%E7%AC%AC%EF%BC%92%E5%9B%9B%E5%8D%8A%E6%9C%9F%E6%B1%BA%E7%AE%97%E7%9F%AD%E4%BF%A1.pdf
また、バリューHRは、ストレスチェック等のメンタルヘルス事業を行うアドバンテッジリスクマネジメント社(以下「アドバンテッジ社」)に「健診予約システム」を提供します。
▼バリューHR、アドバンテッジリスクマネジメント社に「健診予約システム」を提供、健診受診率向上に寄与
https://www.valuehr.com/docs/archives/1057
昨年、同社の主力商品「健診結果管理システム」をアドバンテッジ社の顧客向けにOEM提供していたのですが、今回は更に予約の部分まで提供するという流れのようですね。
企業や健保が行うヘルスケア業務に強みを持つしたバリューHRと、メンタルヘルスに特化したアドバンテッジ社の提携は、直接の競合もなさそうで、相性が良さそうですね!
アトラ社 復調の兆し
アトラは第2四半期決算を発表しています。
前回、ものすごい手の抜かれた感のある決算説明資料になっていたのですが、今回分からしっかりしたIR資料に戻ってますね!(訴訟などもあり大変だったかと推察しますが、一旦中も落ち着いてきたのかな?)
▼2019年12月期第2四半期決算短信補足資料
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS02847/2807a885/67f6/443e/8839/efd3e7c685ac/140120190807484190.pdf
売上比率の高かった機材消耗品販売が一気に落ち込んでいる影響で、営業利益は昨対▲70%以上の落ち込みと、なかなか厳しい状態で、あわせて業績を下方修正しています。
一時時価総額は、10億円台にまで落ち込み、東証一部上場の基準を割るところまで来てしまったせいか、直近は大きく株価も上げておりましたし、これで膿出しとなり業績が復活するといいですね!
Ubicomは前年比180%と驚異的な成長
Ubicom HDも第1四半期の決算を発表しています。
▼2020年3月期第1四半期決算サマリー(Ubicom HD)
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS03491/6c712e30/c2c2/4cc0/a1af/411c415b43b9/140120190808484998.pdf
すべての利益が前年比180%成長というとんでもない決算でした。ずっと思ってるけど、Ubicomすげええ。
以下の動画から決算説明会のオンデマンド動画が見れるのですが、主要2領域であるグローバル・メディカルともに絶好調とのことです。
▼2020年3月期1Q決算オンライン説明会
http://www.ubicom-hd.com/news/378-pr-news-20190802-jp-1.html
グローバルは基本的にフィリピンのエンジニア勢を活用した受託案件ですが、規模化したBPR/海外エンジニア企業にありがちな、工数を余らせないために安い案件を受けてしまう、ということがなく、しっかりと利益率の高い案件だけを受注する体制になっているそうです。
メディカルは、バージョンアップしたレセプトチェックソフトが好調とのことです。動画で言ってましたが同ソフトは、大手の電子カルテに基本実装されているとのことで、だからリプレイスがされない、とのこと。(かつ、だからここまでのシェアがとれているんですね〜)
また、 Ubicomは、とにかくフィリピンのエンジニア採用・育成が素晴らしいです。
アジア全体のエンジニアのトップガンの中で、2名がUbicomの社員という実績もあるほど優秀で、エンジニアの採用もフィリピンの財閥と一緒に合弁会社を作って、2,000人規模目指して頑張っている、とのことです。
僕もシンガポール時代に、フィリピン最大級のBPO/アウトソーシング企業と仕事してましたが、めっちゃみんな真面目だし、能力も高いし、破格に安い(これは今だけかもですが)ので、なかなか言語以外のところで、日本を使う理由減ってきてるな、と思います。
Ubicomほどグローバルでしっかり成功している企業も少ないと思いますので、またまだこんなもんじゃない!と信じております。
また、今回オンライン説明会をSBI証券のシステムを使っていて、ウォッチ企業の中で初めての試みかなと思いましたが、リアルタイム視聴だとオンラインで質問ができるのとてもいいなーと思いました。
青木社長の「質問がめっちゃ来てる」という発言もあったとおり、株主総会に参加できない方からも質問できる仕組みってのも面白いですし、手を上げてだと緊張して聞けない、みたいな方も気軽に聞ける仕組みはいいですね!
逆に経営者側としては、どんな質問でも応えてやるぜ、ということなので、それだけ経営者が自社の事業と自分の経営に自信を持っているという現れにもなるんだな、と思っています。
僕も講演で最近はSlidoを愛用しているのですが、同様の感じで、がんがん質問くるので会場との2way感があって楽しいです!
無料で使えるんで、是非使ってみてください^^
▼Slido
https://www.sli.do/
データホライゾンの通期決算は売上昨対マイナス、利益で▲87%と非常に厳しい内容でした。
▼2019年6月期 決算短信(データホライゾン)
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/36280/f91ab0e8/af62/4e7c/a623/1a1b630529f1/140120190807484504.pdf
昨年度新規受注した受注先の継続につながらず、ということですが、それだけでこの利益の落ち幅はなかなかタフな状態ですね。
また、データホライゾンが出店するデータヘルス領域に特化した展示会が11月に東京ドーム近くでやるようで面白そうです!
▼「データヘルス・予防サービス見本市2019」への出展のお知らせ
http://yobouexpo.jp/
出展する44社を見ると、フジフィルム、NEC、エス・エム・エス、JMDCなどそれぞれ異なる角度からデータヘルスに取り組むを持つIT企業が揃っていますし、PREVENTやFiNCなどのベンチャーも参加されるとのことです。
▼出店者一覧情報
http://yobouexpo.jp/pdf/007.pdf
自分自身、保険者や自治体向けのデータヘルス領域はもっと構造理解したいな、と思っているところなので、僕も参加してみたいと思います^^
全然ヘルスケア関係ないですが、アズワン社が、アクションゲーム『星と翼のパラドクス』とコラボをします!
▼(株)スクウェア・エニックス『星と翼のパラドクス』におけるコラボレーション企画開催のお知らせ
https://www.as-1.co.jp/news/detail/post_87.html
一瞬、えっ、別の会社のIR見ちゃったかな、って感じだったのですが、間違いなくアズワンでしたw
というのもゲーム内でロボットに搭乗するパイロットを「アズワン」と呼称することから、SNS上での交流が始まり、コラボに至ったとのことです。
この遊び心、いいですね~。
アズワンのTwitterアカウント、研究開発領域のECやってるとは思えないほどゆるふわで大好きなのですが、絡みのきっかけはこれかな?w
今日から星と翼のパラドクスというゲームが始まるようです。一緒にロボットに載る?相棒の事をアズワンと呼ぶらしく、「アズワン」という単語がたくさん呟かれています😊
なんとかこのビッグウェーブに乗ろうとしたのですが間に合いませんでしたので、これで出撃しようと思います。 pic.twitter.com/GXpe0o3O85
— アズワン株式会社 (@AS_ONE_Official) November 20, 2018
もう飲み会と遊び心から大概の大事なことは始まるな、と思ってるので、こうゆうことできる企業は絶対成長するよな、って思いますw(てきとう)
医療ヘルスケアBtoCその他:DeNAが昨対マイナス 朝日生命
提携
企業名 | 2019年8月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
メディカルシステムネットワーク[4350] | 162 | 24.7 | 99 | |
エムティーアイ[9438] | 425 | 19 | 89 | |
DeNA[2432] | 3,382 | 36.2 | 108 | |
メディカルネット[3645] | 24 | 32.3 | 89 | |
Welby[4438] | 309 | 198.3 | 99 |
メディカルシステムネットワークは第1四半期の決算を発表しています。
▼「2020年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」のリリースを行いました
http://www.msnw.co.jp/wp-content/uploads/2019/08/20190806tanshin.pdf
昨年の調剤報酬の改定で落ち込んだ決算から、一転復活という感じですね。まあ調剤薬局系はいつも1年おきに好調・不調を繰り返す、というマイ理論なので、今年は当たり年ですが(笑)
▼過去記事
今年のメディシスは、営業利益ベースで前年比+75%の成長を目指すと意気込んでいるので、楽しみにしたいと思います!
今年はなにより医薬品ネットワークの大台、5,000件目標を実現して欲しい!楽しみにしています(1Q終了時点4,118件)
DeNAの第1四半期決算では、ヘルスケア領域の売上がなんと昨対マイナスになってますね。
昨年同期が5億円に対して、今年の1Qでは4億円となっています。(前年同期比▲21%)
まだまだ売上成長しなければ、というタイミングで、開示区分としてヘルスケアを切り出している中で、YoYで売上マイナス成長というのは、いささかDeNAらしくない、という気がしますね。
まだ1Qだけなので、なんとも、というところはありますが、ここからの動きに期待です。
▼2020年3月期第1四半期 決算説明会資料(DeNA)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2432/ir_material/125811/00.pdf
また、DeNAの子会社であるDeSCヘルスケアが、朝日生命の顧客に「kencom✕ほけん(けんこむほけん)」の提供を開始した、ということです。
▼ヘルスケアエンターテインメントアプリ「kencom×ほけん」 朝日生命のすべてのお客様向けに提供開始
https://dena.com/jp/press/004514
現在の機能としては、アプリによる歩数と計測、健康維持情報の提供で、生活習慣病の予防に繋がるものですね。
今後は、そこで収集・蓄積したデータを元に新たな製品をつくっていくとのことで、これからがDeNAの本領発揮ですね。
以前メットライフ生命とも同様のサービスを展開しており、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社とも業務提携をしているので、このまま同様の機能で、ユーザーインターフェースを変えたサービスを横展開しつつ、提携の保険会社を増やしていくのだと思われます。(このあたりは、メドピアの歩数計測サービスの横展開と戦略が似ていますね!)
▼過去記事:DeNAと生命保険会社との提携まとめ
僕も最近T&D生命とチューリッヒ生命の保険に加入したので、うちの保険も適用になってほしいな〜(中の人、お願いします!!)
Welbyは第2四半期の決算を発表しています。
▼2019年12月期 第2四半期決算説明資料(Welby)
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS03741/93006930/5907/4978/846a/13f758c9881e/140120190820489794.pdf
2Qは当初予想としては上方修正しつつも、前年比から見ると結構きつそうな状態ですね・・!
いま医療リアルワールドデータxアプリが大きく広がるかは、Welbyが成功するかどうかにかかってると思うので、めっちゃ応援してます!
それではまた後編に続きます!! お楽しみに!
▼前編はこちら:8月にアジヘルさんがうねうね考えていたこと
->頑張って毎月更新中!過去の定点観測はこちらのまとめよりどうぞ
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