皆様、こんにちわ、アジヘルさんこと田中大地です。
おかげさまで先日誕生日でしたー!またひとつ歳を重ね、ついに33歳のゾロ目になりました、ビビる!
でも人生100年時代からしたら、まだ1/3のところですね。引き続き全速力で頑張りますのでこれからもよろしくお願いします^^
会社のみんなからパイ投げしてもらったり、いろんな人から飲むたびにお祝いしてもらったのまじ幸せでした!!
あと自分で、TOMORROWLANDのちょっと良いスーツと、人生初のオーダーメイドのシャツとハミルトンの時計を修理出したのとなんやら色々奮発しましたw
大谷くんの使ってるAirの枕も買ってもらいました笑
書籍以外の物欲めっちゃ高い方ではないのですが、めっちゃ満ちたぜ。
———
さて、本題、医療介護ヘルスケアIT企業最新ニュース行ってみましょう!
決算月でしたね〜、ここ最近はだいぶバタバタしていて時間ない中でしたが、大事な月なので、頑張りました・・!
ただの飲み過ぎ説もありますが、圧倒的にやること/やりたいことに対して時間なさすぎて株の優先度がだいぶ落ちて移動中にたまにチェックくらいになっちゃってます。。
その意味でも、リアルタイムで無いにせよ、こうして月初にまとめて最新の各社の動きをチェックできる機会は大事にしたいと思います。長文になってしまいましたが、情報盛り沢山なので、ぜひお楽しみください!
まず日経平均の推移です。
2017.1.4:19,594円
2017.2.1:19,148円
2017.3.1:19,393円
2017.4.1:18,909円
2017.5.1:19,196円
2017.6.1:19,860円
2017.7.1:20,003円
2017.8.1:19,996円
2017.9.1:19,691円
2017.10.1:20,356円
2017.11.1:22,420円
2017.12.1:22,819円
2017.12.29:22,764円(大納会)
2018.2.1:23,098円
2018.3.1:22,068円
2018.4.1:21,453円
2018.5.1:22,467円
2018.6.1:22,201円
5月1日→6月1日騰落率:99%となっています。
では個別企業行ってみましょう。
1.医師向けサイト4社: オンライン診療システム各社の導入件数を比較
-YaDocは電子カルテメーカーと提携戦略
2.医療ヘルスケアBtoB 6社: EMシステムズの来期予測サプライズ
3.医療ヘルスケアBtoCその他: DeNAが「ヘルスケア保険」本格参入を発表
4.介護IT 3社:インターネットインフィニティのレコードブックの成長余地は?
5.海外医療ヘルスケアIT3社:Athenahealthに買収提案!
医師向けサイト4社: オンライン診療システム各社の導入件数を比較
企業名 | 2018年6月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
エムスリー[2413] | 14,753 | 70.3 | 110 | |
ケアネット[2150] | 126 | 41.9 | 118 | |
メドピア[6095] | 195 | 162.7 | 157 | |
MRT[6034] | 98 | 492.6 | 101 |
さて、まず医師向けP/Fを運営する4社から行きましょう。
まず、ケアネットは第一四半期の決算を発表しています。
▼ケアネット 第一四半期決算発表
http://www.carenet.co.jp/pdf/IRlibrary/library/H30/kessan_tanshin_20180511.pdf
第一四半期時点で、利益ベースで既に半期予想の数字を超えてきており、進捗かなり良いですね。2年ほど前からの再成長ムードが継続しています。
MRTも通期決算を発表しています。
売上収益は昨対30%成長で15億円を超えてきました。
複数の会社のM&Aなどもあり、主に人材系の売上が順調に伸びているようです。一方コスト面での増加が大きく、利益ベースではマイナス成長となっています。
なお、来期予測としても、今季同様売上は30%増で20億円越え・利益はマイナス成長を予測しています。
▼MRT 決算説明資料
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material_for_fiscal_ym&sid=48584&code=6034
MRT社はカテゴリごとの売上・利益を開示していないのでどの部分でコスト負担が大きいのか、正確にはわかりかねます。
ただ、先の診療報酬改定+競合レッドオーシャン化してる、オンライン診療のポケットドクターは流石に厳しいのではないかと推察されます。一旦各社戦略を見直す結果になりそうですね。
なおオンライン診療サービスを提供する主要各社の導入件数をリリースベースで並べてみると下記のようになっています。
メドレー / CLINICS 800件 (2018年4月時点)
ソース: http://www.medley.jp/release/20180429-01.html
MRT / ポケットドクター 500件 (2018年3月末時点)
ソース: http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material_for_fiscal_ym&sid=48584&code=6034
MICIN(マイシン) / Curon 導入件数 500件 (2018年5月 The Bridge以下記事より)
ソース: http://thebridge.jp/2018/05/micin-series-a-round-funding
この中で、Curonだけは、クリニック側の導入費用無料でのサービス提供としています。そこで集めたトランザクションや、データで収益化を志向する方針と想定されます。
最近ちょっとバズってましたが、リスティングで「全員No.1」は導入件数的にはメドレーが正しいようですねw
全部ナンバーワン・・・ pic.twitter.com/jqYBTuMpjK
— 吉澤🐙Coral Capital (@miyakomx) April 20, 2018
YaDocは電子カルテメーカーと提携戦略
また、一歩違った戦略をとっているのが、インテグリティ・ヘルスケア社のYaDoc(ヤードック)で、オンライン診療サービス自体の導入件数は非公開のものの、PHC、富士通、日立といった主要電子カルテ5社と連携したことを発表しました。
▼オンライン診療システム「YaDoc」と電子カルテメーカー5社が連携
https://japan.cnet.com/article/35119498/
なんと、これらの電子カルテの導入医療機関数は合計17,400件にも及ぶとのことです。
集客の形が、これまでの各社が営業・Webマーケといったパワープレイで頑張っていたところを、まずは提携で面を抑え、そこからCVRを上げていくアプローチをとっています。流石の大人プレイにびっくりですね。今後を楽しみにしたいと思います!
なお、こんな遠隔診療に関しては、こんな立派なサイトも見つけました。
▼次世代医療「遠隔診療」パーフェクトガイド
http://www.remote-shinryo.com/
最初、アフィリエイトサイトかと思いましたが、遠隔診療サービス各社がアフィリASPに出稿しているイメージもないですし、遠隔診療を普及したい?団体によるものなのでしょうか?
運営組織など非公開なのと、ちょっと内容の正否までは僕は見てないので、各自責任でご覧くださいませ。
医療ヘルスケアBtoB 6社: EMシステムズの来期予測サプライズ
企業名 | 2018年6月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
EMシステムズ[4820] | 378 | 25.8 | 81 | |
メディカル・データ・ビジョン[3902] | 582 | 118.5 | 91 | |
バリューHR[6078] | 113 | 76.5 | 101 | |
アトラ[6029] | 69 | 23 | 78 | |
Ubicom HD[3937] | 115 | 41.1 | 113 | |
データホライゾン[3628] | 82 | 45 | 95 |
EMシステムズは本決算と新・3カ年計画を発表しています。
本決算を売上・利益ともに着実に成長し、悪くなかったのですが、来期予測が売上マイナス成長・利益ではなんと50%ダウンという、かなりの悲観的な数字となっています。
これまで派手ではなくとも、毎年しっかり積み上げて成長してきた印象がある分、個人的にはかなり驚きで、つい二度見してしまいました・・。投資してた人はきつかったですね・・
▼EMシステムズ 本決算
https://emsystems.co.jp/image/info/ir/irnews/2018/20180508-01.pdf
背景としては、おそらく調剤報酬の大幅な改定による売上ダウン+システム全面刷新により発生する大きな投資が原因とのことです。
この決算発表後EMシステムズの株価は最大20%程度下落しています。
大幅な株価の低下を受けて、最大5億円の自己株式の取得を発表しています。この辺りの機動的な動きは、株主を大切にしている感がでて安心できますよね。
メディカル・データ・ビジョンも、第一四半期決算を発表しています。
これまでのメインサービスだった、EVE、Medical Codeの導入病院数は頭打ちになっていますね。
ここからのDPC領域は、ストックサービスとして安定的な売上は生み続けるでしょうが、売上増の大幅成長はなかなか難しい、という話になると思いますので、今後、新領域として力を入れているCADA-BOX、治験領域のPRCビジネス次第といったところでしょうか。株価は2ヶ月連続大幅下落で時価総額600億円を割っています。
▶︎CADA-BOXについてはこちらの記事をご参照ください
バリューHRは、第一四半期の決算と、新たに立ち上げられた自社CVCの投資・業務提携を発表しています。
決算に関しては、売上・営業利益が堅調に成長しています。経常利益は、こちらでも書きましたように、シンジケートローンの設定により、マイナスとなっています。
▼バリューHR 第一四半期決算
http://ssl.eir-parts.net/doc/6078/tdnet/1587834/00.pdf
また、最近立ち上げたCVC・バリューHRベンチャーズから、ニュートリション・アクトというサプリメントの製造+栄養指導を組み合わせたサービスを提供している会社に投資を発表しています。
▼ニュートリション・アクト公式サイト
https://www.nutrition-act.com/
アトラも第一四半期決算発表しています。
全体としては、決して悪くない決算でしたが、衝撃なのが、ほねつぎチェーンの売上が昨対比44%と崩れ落ちているところです。
リアル店舗型FCビジネスで、利益ではなく売上が一気に半分以下になるなんてことはビジネスモデル上ほとんど想像できないので、かなり心配になりますね。
集客できず→加盟店やめたい多数発生→加盟店料大幅値下げ、とかそんな悪循環でしょうか。具体の発表がないので、ここはしっかり開示してもらいたいところです。
▼アトラ 第一四半期決算説明資料
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS02847/9982013f/93f4/414c/b58b/65f7c5534b77/140120180502426825.pdf
Ubicomホールディングスも本決算を発表しています。
決算は売上・利益ともに順調で、特にメディカル事業の利益の成長が凄かったです。特にMighty Qubeが絶好調とのこと。
もともとめっちゃマニアックな領域のサービスなので、医療機関外の方には何やってるかわかりにくいメディカル事業ですが、AIS社(Ubicomの子会社)のWebサイトがリニューアルされてて、製品デモ含めかなりわかりやく紹介されてるので是非チェックしてみてください!
▼AIS Webサイト
https://www.tais.co.jp/
Mighty Qube PRO、やってることこれですよ。超やばい。
↓これらのサービスが、この導入率とかエグいでしょう。
「約14,000医療機関、国立大学病院の57%が導入。」
僕はずっとUbicomにはポジのスタンスを取っているのですが、今回の決算資料もやばかったです。
この会社が時価総額100億円強、PER40倍とか個人的に安すぎる!としか感じないですし、どこかのタイミングで確実に上げると思っているので、そのタイミングを今度こそ逃さないようにうまく仕込んでいきたいと思います。
▼Ubicomホールディングス 本決算説明資料
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS03491/0ea248a9/65c7/4ecb/9923/0c23916e0c9e/140120180514437162.pdf
データホライゾン社も決算を発表していますね。自治体からの受注が好調のようで、利益の上方修正を発表しています。
▼データホライゾン 第三四半期決算短信
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/36280/c8bf4381/7938/48b0/8ed3/c616b7a00c9f/140120180426420983.pdf
ちなみにデータホライゾン社もWebサイトをリニューアルしました。
▼データホライゾン Webサイト
https://www.dhorizon.co.jp/service/index.html
データホライゾンの事業・データヘルス、と言っても何やってるかいまいちわからない、と思うので、これは嬉しいですね。しかし350自治体の導入か〜すごいなー!
医療ヘルスケアBtoCその他: DeNAが「ヘルスケア保険」本格参入を発表
企業名 | 2018年6月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
メディカルシステムネットワーク[4350] | 147 | 28.1 | 84 | |
エムティーアイ[9438] | 386 | 17.3 | 97 | |
DeNA[2432] | 3,157 | 27.6 | 100 | |
メディカルネット[3645] | 44 | 48.0 | 113 |
メディカルシステムネットワークも本決算を発表しています。
今期は利益昨対+50%の超絶決算でしたが、来期予測はなかなか悲惨ですね・・・調剤薬局どこもそんな感じですが、それほど今回の薬価改定がヤバかった、ということですね。
新しい中期経営計画では、医薬品ネットワーク5,000件目標はすごいですね・・・現在が2,500件なので、3年間で2倍の目標はすごいです。
そこまでいくと調剤薬局全体のシェア10%が伺え、一気にネットワーク効果が働き、さらに大きく成長が加速しそうです。中長期でいま張っておくのは良いかもしれません。
▼メディカルシステムネットワーク 決算説明資料+新中期経営計画
http://www.msnw.co.jp/wp-content/uploads/2018/05/20180508shiryou.pdf
DeNAも決算は売上がマイナスとなる内容で厳しめですね。ただ、初めて決算に「ヘルスケア型保険」という名が登場しています。
「KenCoM」でこれまで培ったデータを活用して、おそらく大手生保会社と提携?で新商品保険開発をするのでは、と推察しました。
大手生保会社もアメリカの動きなどを見ながら、こういった「ヘルスケア保険」は取り組んできましたが、「不健康要素」をもとにリスク判定を行っていたこれまでの保険商品開発とは、ある意味180度逆を行く発想になりますので、なかなか難易度は高かったのではないでしょうか?
こうしたところをDeNAのようなデータサイエンスに強い企業とコラボすることで面白いことが起きるかもしれません。
しかしKenCoM80健保300万人導入か〜かなりデカイですね。難易度が高い健保向け事業でしっかり立ち上がっていて、さすがDeNAだなと思います。
↓この図を見る限り、ヘルスケア領域の売上も既に10億円近くはありそうです。
介護IT 3社:インターネットインフィニティのレコードブックの成長余地は?
企業名 | 2018年6月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
NDソフトウェア[3794] | 199 | 17.2 | 108 | |
カナミックネットワーク[3939] | 292 | 126.9 | 97 | |
インターネットインフィニティ[6545] | 146 | 77.1 | 114 |
インターネットインフィニティは本決算を発表しています。
兎に角レコードブック事業が好調で、売上・営業利益ともにツッコミどころがない美しい成長曲線ですね・・惚れ惚れします。
ちなみに同じデイサービスで比較すると、ツクイや日本介護グループが500店舗前後というところだと思いますので、単純比較はできないと思いますが、まだまだ成長余地はありそうです。
▼インターネットインフィニティ 本決算説明資料
http://pdf.irpocket.com/C6545/bGi3/qXtN/M7Uw.pdf
カナミックネットワークも第二四半期の決算を発表しています改めて驚いたのですが、もう18期なのですね・・・!現社長の山本拓真氏が後を継いでぐんと成長させたイメージでしょうか?
引き続き、介護事業所・自治体からのクラウドサービスの加入件数が増え、順調に進捗しています。
少々分かりづらいビジネスモデルなので、やはりこうして動画説明がなされると、非常に理解しやすくて良いですね。
▼カナミックネットワーク 決算説明会動画
http://www.net-ir.ne.jp/presen/39391805/pc/index.html
同様に、介護施設向け請求ソフトを提供する、NDソフトウェアも本決算を発表しています。一時はどうなることかと思いましたが、完全復活してますねー。
▼NDソフトウェア 本決算
http://v3.eir-parts.net/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=1584748
海外医療ヘルスケアIT3社:Athenahealthに買収提案!
企業名 | 2018年6月 | |||
時価総額 | 予想PER | 前月比(%) | ||
Teladoc[TDOC] | 3,191 | – | 119 | |
athenahealth[ATHN] | 6,136 | 114.17 | 120 | |
NantHealth[NH] | 364 | – | 98 |
※時価総額の単位は百万ドル
最後は海外です。
ちょっと面白かったのが、Athanahealthが発表した下記のリリースです。
▼athenahealth to Review Unsolicited Acquisition Proposal from Elliott Management
http://newsroom.athenahealth.com/phoenix.zhtml?c=253091&p=irol-newsArticle&ID=2347359
米大手アクティブファンドである、Elliot Management社がAthenahealth社への(望まない)買収提案が行われたということですね。
日本企業だとあまりこういった発表を締結前にするケースが少ないと思いますので少々興味深く見ました。
なお1株160円での買収提案なので、ほぼ市場価格通りの提案ですね。なお、株価は好調で、現在時価総額60億ドル超えにもかかわらず、PER100倍を超え、とただただ凄いの一言です。
さて、以上で、今回の定点観測はおしまいとさせていただきます。決算月は疲れますね・・・
冒頭お伝えした通り、ほぼ株触れてないので、今月も組み入れ銘柄の発表はやめておきます!そしてこのまましれっと非公開にしていこうかな。笑
▼【50冊以上売れてます!】6月21日(木)まで、落合陽一氏の「日本再興戦略」が半額!他オススメまとめてますー!
おお!ついに、落合陽一の「日本再興戦略」が50%ポイント還元。実質700円に!待ちに待ったぜ〜
https://t.co/mc9Pt624Wp— 田中大地@医療AIアイリスCOO (@healthcareITSG) June 9, 2018
->頑張って毎月更新中!過去の定点観測はこちらのまとめよりどうぞ
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