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「メドレー オンライン病気事典」がWebマーケティング・SEOに圧倒的に優れた3つの理由

皆様こんにちは、田中大地です。
ここ数日で、自分のやっている事業の短期的な方向性が少しずつ見えてきた気がしています。

そこで、徹底分析エムスリーの途中だったりするんですが、自分の中で消化しておきたいサイトなどが他にもたくさんあるなあという個人的事情により、ちょっとエムスリー以外も色々見ていくことになると思います。

楽しみにしてたみなさんすみません。あくまで最初に宣言した通り、個人的な勉強するためのブログというのが一番の運営理由なので、お許しください。

さて、そういう事情もあり、本日は先日もご紹介した医療介護ヘルスケアITのスタートアップ株式会社メドレーが運営する「メドレー オンライン病気事典」のWebマーケティングについて考察をしてみたいと思います。

「メドレー オンライン病気事典」はこちら(外部サイトにリンクします)

メドレーTOP
※画像は「メドレー オンライン病気事典」TOPページより

このサービスは、いま日本の医療・介護・ヘルスケア領域における日本国内のWebサイトで僕がもっとも注目しているサービスのひとつになります。あらためて色々見たけど、超イケてるなー。

さてメドレー社がこのサービスを正式リリースしたのは2015年7月ですが、α版は2015年2月となります。
この時期は、代表取締役医師として東大医学部出身、元医師(日本とアメリカで臨床経験)、元マッキンゼーでヘルスケア業界のコンサルをしていた豊田剛一郎(とよだ ごういちろう)氏がメドレーに加わった時期とほぼ同じです。そして話題のスタートアップ代表ですか。なんだこのキラキラキャリア!笑

豊田氏の加入は医療・ヘルスケア界隈だけでなく、スタートアップやIT業界にも大きな話題となりましたので、覚えている方も多いかと思います。

なぜかは知りませんが、医療・ヘルスケアIT業界にいると、元マッキンゼーの方に多く会う気がします(エムスリーの谷村氏もそうですね)。この業界くるまで、ほとんど会ったことなかったな・・・。

サービスの特性を考えても、豊田氏が「メドレー オンライン病気事典」の事業を見ていると想定されます。

「メドレー オンライン病気事典」がSEOで圧倒的に優れていると考えている3つの理由

では本サイトの分析をしていこうと思うのですが、まず最初に断言しましょう。
「メドレー オンライン病気事典」のアプローチはWebマーケティング、特にSEO観点で間違いないと思っています。
具体的には以下の3つのポイントですね。

1.ユーザーのことを考え抜いたサイトづくり

この病気・医薬品・病院検索の領域で事業やってる会社の多くは、疾患情報だけ、医薬品情報だけ、病院検索だけという単独サイトの形で展開しています(情報提供しててもおまけ程度ですね)。でも、ユーザーの動きを考えると、疾患情報→医薬品情報、疾患情報→病院検索の流れだと思うんですよね。

解決したい疾患を抱えているから、薬をもっと見たいわけで、病院を探したいはずなのです。根付くのに時間はかかるかもしれませんが、メドレーのアプローチは絶対に正しいはずだし、最後は勝つと思ってるので、頑張ってほしいです。

それだけでなく、すごい地味なんだけど、ユーザにとってうれしい機能を多数搭載してるんですね。

例えば、
・わかりにくい単語の意味を、カーソルをあわせると同ページ上で吹き出しで表示。いちいち意味を調べるために、他のページに遷移しなくてもいい。感動する。(下記画像の赤枠部分ですね)
メドレー吹き出し

・イラストで難しい単語が多い医療情報をわかりやすく学ぶことができる
・こんなかっこいい動きの検索ボックス見たことない!とWebマーケターなら思わず感動するリアルタイムサジェスト機能。Ajaxなのかしら?ちょっと一回検索ボックスに何か入力してみてください。→ http://medley.life/(外部サイトにリンクします)

いずれも使ってみると感動しますね。しかも結構作り込むのが大変そうなので、参入障壁も高そうでいいですね。ううむ、真似したい・・・。

2.圧倒的なインデックス数

先にお伝えしたように、正式リリースの7月から、わずか半年で、304,000ページのインデックスは立派です。

現状のAlexaランクから推測するにまだ月間100万PV~多くても数百万PV前後かと推定しますが、疾患・薬剤(ブランド、ジェネリック成分)の検索クエリ数の多さを考えると時間を追うごとに10倍、20倍と成長することは間違いないでしょう。

このあたりは、ジョブメドレー(メドレーが運営する医療介護求人サイト)で鍛えたSEOアプローチがかなり活かされているように考えられます。

もともとジョブメドレーのアプローチはシンプルで、国内展開するどの医療介護求人サイトよりもインデックス数で勝つために、

A.あえて看護師や医師・ケアマネなどを個別に分けた求人サイトにせず(当然ユーザは全く別にもかかわらず)1つにまとめ、
B.さらに1求人成約あたりのかかる費用を他社の半分程度まで落とすことで、
インデックス数を同様に医療介護の求人サイトを運営している競合他社の3倍~10倍近くを獲得することに成功しています。

なお2016年1月現在、ジョブメドレーは240,000を超えるインデックス数を獲得しています。
ただし、更に非常識なSEOアプローチを行うIndeedの日本展開により、それなりに苦戦するのではと考えています。

なおIndeedの非常識なSEOアプローチはこちらのサイトの解説が非常にわかりやすいです。

3.SEOを狙いまくったサイト構造と、Googleに愛される情報の正確性

疾患・医薬品・病院・ニュースでの内部リンクの張り合い、洗練されたSEO構造は、Webマーケターであれば、誰もが参考にしたいところです。

ソーシャルやリファラーとの相性が良いニュースを大量生成し、そこにPVを集め、疾患・医薬品・病院にリンクを貼ってあげて、検索パワーアップ。間違いないでしょう。

本当はサイトマップを書いてみようと思ったのですが、あまりに貼り巡られすぎてて、僕だけしかわからない図になってしまったので、ここに掲載するのはやめときます。(欲しい人いそうならnoteとかで売ってみようかなw)

情報提供は医師から、しかも最終監修をすべて内部の医師・薬剤師がやっているというところも素晴らしいですね。情報の正確性、ユーザーは勿論ですが、Google先生の大好きなキーワードでもありますね。

なお、Alexaによると、現在のサイトの流入経路は、google+yahooのSEO流入で約40%(現在はもう少しSEO比率が成長しているかと想定します)、Facebookで約10%(こっちはニュースへの流入が主だと考えられます。)その他がダイレクトやリファラーとなるのでしょうか。

「メドレー オンライン病気事典」のマネタイズ方法を推測する

気になるのは今後のマネタイズの方法です。
メドレー社は資金調達を数億円規模でしておりますし、本事業に対する力の入れ方から考えると、本事業を成長のキードライバーと考えているに違いありません。

この病気・医薬品×メディア領域で事業をやるのであれば、やはり、
1.製薬会社からの薬の販促・広告事業
2.患者と医師を繋ぐプラットフォーム事業
がいわゆる王道のマネタイゼーションとなります。

しかし、メドレー オンライン病気事典自体は患者向け情報サイトをうたっています。

日本の薬事法規定(これは、ほとんど海外も同様)患者向けの直接的な医療用医薬品の広告は強く禁止されておりますので、オンライン病気事典単体でいかにトラフィックを稼いでも、本丸の製薬会社からの広告はそこまで期待できません。

国内においては、医療用医薬品とOTCの市場規模は10倍以上違うからですね。(参考:医療用医薬品6兆1,940億円、OTC6,774億円 ※平成25年度厚労省調査)

患者向けの広告が許されているOTC(処方箋を必要としない、一般医薬品。ドラッグストアとかで売ってるやつ)もしくは、DTC(疾患啓発広告:医薬品名を出さない広告)だけでは、そこまでの売上規模は期待できません。サイトで紹介されている薬を見る限り、もう医療用医薬品ど真ん中の情報提供サイトですし・・・。

実は裏の狙いがあるんじゃないか・・・

で、ここからは、完全に推測かつおまけ的な話になりますが、このサイトの構成考えると、正直患者向けに作ってるとは思えません。
たとえば下記は医薬品のページの例ですね。

メドレー医薬品

医薬品ページの構成は、基本情報(Concise)、禁忌(Contraindication)、副作用(Side effect)、飲み合わせ(Interaction)、後発品・ジェネリック(Generic name)、添付文書(Package insert)で構成されています。

「薬名+副作用」「薬名+飲み合わせ」くらいならまだしも、「薬名+禁忌」とか「薬名+添付文書」なんて検索は、医師か薬剤師しかしないですからね。ジェネリックの網羅率や、容量ごとのページの作りも、プロフェッショナル向け感が非常に強いです。

なので、ここでひたすら貯めた情報をもとに、医療従事者向け疾患・医薬品情報サイトを立ち上げ、製薬会社からの広告を獲得しに行くという可能性も全然あるなーと思ってます。

(僕だったらそうするなーという感じですね。そうなると医薬品情報をメインとしているメドピアあたりが、ちとしんどいかもしれませんね。メドレーのWebマーケティングレベルの高さは個人的には相手にしたくない会社なので・・・)

で、その下準備として、もしかすると裏で医師向け情報サイトを運営する会社と提携を重ねているのかなとも想像できますね。先の日経メディカルオンラインとの資本業務提携や、もともと医師向け事業を運営するMRTとも提携してたりしますからね。

日経メディカルオンラインとの提携については、メドレーと日経BP社(日経メディカルオンライン)が資本業務提携!目指すは次のエムスリーか。で詳しく書いています。

患者と医師を繋ぐプラットフォームはすぐに取り掛かりたい

マネタイズ方法の2番目、患者と医師を繋ぐプラットフォーム事業というのは、既存事業の延長線上としてすぐに取り掛かれそうです。

病院情報までは既に掲載しているので、病院・クリニックの予約サイトや広告事業も、一定のページビュー数に到達したら始めるのではないでしょうか。

ただし、これも病院・クリニックからの広告や成約課金事業も日本の厳しい規制によって、基本はお金もらうことはNGですね。

美容整形や、インプラント、ダイエット、薄毛、EDなどの自由診療領域を除いて、タウンページレベルの最低限の広告しか病院やクリニックには許されておりません。

保険診療でもできなくはないですが、病院やクリニックの広告予算は聞くだけで悲しくなる金額しか持っていなかったりします。(これが病院の予約サイトが日本で根付かない理由ですね。それだけじゃありませんが、一番の理由は運営側が儲からないからです。)

なので、ある程度収益化を諦めて、医師に価値を返すための集患サイトを展開するか、エムスリーのAsk Doctorsのような診療以外の領域で課金してくのかなと思ってます。

推測は深まりますが、メドレーの登り方は間違いないと思ってますので、これからもメドレーの今後を楽しみに、学ぶところはしっかり学ばせて頂こうと思います。

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