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医療介護ヘルスケアIT時価総額ウォッチ(2017年7月版):遠隔診療、電カル企業による大型買収が相次ぐ!

皆様こんにちは、田中大地です。

7月ですねー。1年で1番楽しい月ですね!なんたってフジロックがありますからね!しかもフジ20周年!久々にいくぜー日本、待ってろよ!

今月の医療介護ヘルスケアIT企業時価総額・株価ウォッチいってみましょう。

まず、日経平均の推移からです。

2016.1.4:19,033円
2016.2.1:17,890円
2016.3.1:16,085円
2016.4.1:16,164円
2016.5.1:16,666円
2016.6.1:16,955円
2016.7.1:15,682円
2016.8.1:16,635円
2016.9.1:16,926円
2016.10.1:16,449円
2016.11.1:17,442円
2016.12.1:18,513円
2017.1.4:19,594円
2017.2.1:19,148円
2017.3.1:19,393円
2017.4.1:18,909円
2017.5.1:19,196円
2017.6.1:19,860円
2017.7.1:20,003円

5月→6月騰落率:101%です。

月初に2万円越えはこの連載始まって以来の快挙ですね!
しかし、先月頭時点では、もう21,000円到達していると読んでいたんですけどね、さすがに楽観過ぎましたね笑 

医師向けサイト4社:MRTの遠隔診療サービスが経産省補助金案件に採択

銘柄 2017年6月 2017年7月
時価総額 時価総額 予想PER 時価総額推移 騰落率
エムスリー[2413] 10,669 10,021 54.1 -648 94%
ケアネット[2150] 82 78 42.7 -4 95%
メドピア[6095] 70 65 263.1 -5 93%
MRT[6034] 84 107 134.4 +23 127%

MRTは、遠隔診療サービス「ポケットドクター」が経産省支援案件に採択され、株価は大きく反応しています。

MRT、経済産業省推進の「IT導入支援事業者」に認定
https://medrt.co.jp/news/news-2017-0622.pdf

クリニックにとっては、導入に対して、費用の2/3、最大100万円の支援というのは、大きなサポートです。

しかし補助金を受け取るためには、6月30日までに応募しなきゃいけないということで、発表から締め切りまで1週間ってのはさすがにちょっとスケジュール厳しすぎですね。もう少しなんとかならなかったのかしら。予算絞りたかったのかしら・・・
MRT社にとっては、これまでのヨミとなっていた案件をいかに1週間で刈り取れたかが気になりますね。

また、メドピア社は、医療ヘルスケアITメディア「HealthTech+」をオープンしています。一本一本が非常にクオリティの高い記事で、国内×ヘルステックの未来を理解するためにも、この領域でビジネスをされている方は、全員必見だと思います。

HealthTech+

BtoBサービス5社:EMシステムズが目標株価4,000円に

銘柄 2017年6月 2017年7月
時価総額 時価総額 予想PER 時価総額推移 騰落率
メディカルシステムネットワーク[4350] 147 153 15.1 +6 104%
EMシステムズ[4820] 399 470 21.5 +71 118%
NDソフトウェア[3794] 176 202 19.9 +26 115%
アトラ[6029] 62 60 31 -2 97%
インターネットインフィニティ[6545] 74 97 56.9 +23 131%

EMシステムズに対して、いちよし証券のレーティング、新規A、目標株価4,000円はさすがにびっくりしました。現在の株価との乖離率は実に50%を超えています。

強気のレーティングの背景は、協会けんぽとのシステム連携で「オンライン保険資格確認」機能の開発による、EMシステムズのシステム導入が更に進むだろう、ということです。(なお保険加入者全体に占める協会けんぽ割合は約25-30%です。)

詳しい人に話を聞いてみると、確かに調剤薬局における、保険資格の喪失による業務負荷は一定存在するそうで、また本来はこの確認業務は病院側に義務があるものの、特に門前薬局では、病院との力関係上、病院側に取り立て請求ができるわけではなく、患者さん側を頑張って追いかけることになっているとのことです。
その意味で、このサービスは一定需要がありそうですが、しかし+50%は凄いなあ。

EMシステムズ5年株価推移(画像はYahooファイナンスより)
EMsystems

上記の通り、短期ではさすがに上昇しすぎな気はしているので、一旦調整するのではないでしょうか。
既に売上に対する利益率も20%超えしておりますし、伸び悩むトップラインの成長ストーリーが描けないとこれ以上はさすがに、と思ってしまうのですが、調整しないでこのままいっちゃうのかな、ドキドキ。

なお、有価証券報告書においては、調剤システムの市場占有率40%を目指すという数値目標が公示されています(現在は約30%)。しかし驚くほどに強い競合がでてこない領域ですね、ここは。
http://www.emsystems.co.jp/image/info/ir/irnews/2017/20170621-02.pdf

また、メディカルシステムネットワークはフィスコのレポートが更新されました。
http://www.msnw.co.jp/wp-content/uploads/2017/06/20170613report.pdf

調剤薬局の経営悪化に伴い、医薬品ネットワークの加速が一気に進み、市場シェア1割・5,000店舗の導入が長期的に視野に入ってきたというかなり大きな数字が出てきました(現在約1,800店舗)。なお今期予想は、2,200店舗ということです。

なお調剤薬局グループ最大手のアインHDでも店舗数1,000店舗ということですので、もちろん1店舗あたりの売上は大きく違うでしょうが、卸に対する交渉力はかなり強くなってきているものと想定されます。
ほんと医薬品ネットワークだけで見ればすごい会社ですね・・・。

BtoCサービス5社: じげん、ついに東証一部へ

銘柄 2017年6月 2017年7月
時価総額 時価総額 予想PER 時価総額推移 騰落率
LIFULL[2120] 855 1,170 424.5 +315 137%
エムティーアイ[9438] 395 440 24.6 +45 110%
メディカルネット[3645] 53 38 54.8 -15 72%
じげん[3679] 833 905 46.9 +72 109%
DeNA[2432] 3,663 3,794 18.2 +131 104%

ライフル社は株価が復活してきており、約半年ぶりに時価総額1,000億円台に載せました。
最近Newspicks上はじめ、よくライフル社のブランド広告を見る機会が多くなってきました。

短期的には、特に利益面で厳しい数字が続きますが、来年、再来年にはV字で復活するとは思っています。個人的には一旦全て売ってしまっている状態で、再参入はもう少し先かなと思っています。

じげんはついに、四季報にて東証一部鞍替えの準備開始との記載がされましたね。レオスの藤野さんも大量保有したし、そろそろ買いますかね。(といい続けて買い損ねていますが。)

レオス・キャピタルワークス じげん(3679)株に係る大量保有報告書を提出
https://shikiho.jp/tk/news/articles/4/1109482-1

医療データ3社:データホライゾンにとって重要な時期

銘柄 2017年6月 2017年7月
時価総額 時価総額 予想PER 時価総額推移 騰落率
データホライゾン[3628] 68 69 67.7 +1 101%
メディカル・データ・ビジョン[3902] 491 549 176.7 +58 112%
バリューHR[6078] 82 86 36.1 +4 105%

データホライゾンは業績予想の売上高下方修正を出しています(利益は変更なし)。

個別業績予想の修正および連結業績予想に関するお知らせ
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/36280/0107c4f8/3dc2/4aae/9af8/da33c55a8f4c/140120170627417807.pdf

業績予想修正に対する株価反応はほぼなく、一方、メディアで話題になっている国保の都道府県移管の割合配分を定め、かつ医療費削減で成果を挙げた都道府県に対する公費負担を増やすというニュースでは反応して上昇しています。

国保、医療費削減なら公費重点配分 都道府県に
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO18198220Y7A620C1MM8000/

確かにデータヘルスでは最も同社が有名かと思いますが、都道府県に対する医療費削減へのアプローチは非常に競合が多い領域で、いまいち同社の受注状況が見えないところは懸念点でしょうか。

ただ、都道府県自治体もこういったサービスの導入検討の意識の高まりが凄いという話は、僕の耳にも良く入ってきますので、この機会を活かせるか、今はデータホライゾンにとっても非常に重要な時期でしょう。

海外医療ヘルスケアIT4社:米国医療IT、大型買収相次ぐ

銘柄 2017年6月 2017年7月
時価総額 時価総額 予想PER 時価総額推移 騰落率
WebMD[WBMD] 2,117 2,217 24.3 +100 105%
Teladoc[TDOC] 1,688 1,899 +211 113%
athenahealth[ATHN] 5,336 5,598 265.1 +262 105%
NantHealth[NH] 416 514 +98 124%

※時価総額の単位は百万ドル

アメリカは凄いことになってますね。大型の買収ニュースがなんと2件も!

まずTeladocが、名医ネットワーク・紹介サービス、Best Doctorsを買収です。リリースによると、買収金額はキャッシュ+株式あわせて約USD 440 millionとのこと。Teladoc、まだまだベンチャーの感覚だったのに、買収規模がすさまじい・・・

なおBest Doctorsの昨期の売上は約USD 92millionで、2millionの赤字とのことです。そこに400 millionで買収とは、さすがアメリカですねー

Teladoc to Acquire Best Doctors to Provide a Comprehensive Virtual Healthcare Delivery Platform
http://ir.teladoc.com/news-and-events/investor-news/press-release-details/2017/Teladoc-to-Acquire-Best-Doctors-to-Provide-a-Comprehensive-Virtual-Healthcare-Delivery-Platform/default.aspx

買収の狙いは、Best Doctorsの持つ名医ネットワークと顧客基盤のTeladocへの囲い込みでしょうが。直接的なシナジーがどこまであるのかはよくわかりませんが、様子を見てみたいと思います。

そして、クラウド型電子カルテを提供するathenahealthが、電子カルテと連携し医師行為支援サービスを提供するPraxifyをUSD 63millionで買収です。(Praxifyの売上利益は非公開)

athenahealth Agrees to Acquire Praxify Technologies to Advance Cloud Platform and Mobile Innovation
http://newsroom.athenahealth.com/phoenix.zhtml?c=253091&p=irol-newsArticle&ID=2279815

こちらの買収の狙いは明確で、athenahealthの電子カルテにPraxifyのテクノロジーの組み込みです
Praxifyは、医師が使用している電子カルテからフィードされた患者情報をもとに、適切なタイミングでの医療アドバイスを行うサービスですが、そこで蓄えた知識をathenahealthの電カルに組み込むことで、使い勝手を大きく向上することが狙いのようです。

こういった医療行為支援/診断支援系のサービスの、電子カルテ企業からの買収は今後も加速しそうですね。

なお、Teladocもathenahealthも買収後の株価は好調に推移しています。

さて、以上で、今回の定点観測はおしまいとさせていただきます。


最後に、恒例の

【アジアで働くヘルスケアITマーケターの今月の成績】

どーん。6月→7月のTOPIXの騰落率が102%に対して、僕の成績は昨月比99%になっています。

久々にTOPIX負け!しかも全体相場上がっている中の昨月比負け、悔しいですね。
前月書いたとおり、持ち株に対する米国株比率(ていうよりAmazonとGoogleだけですがw)をかなり上げまして、その直後にアメリカのハイテク株暴落を喰らうという笑える事態になっています。

ま、中長期では、Amazon、Googleは間違いないはず…!レオスが投資開始した米国株もAmazonとGoogleでは・・・なんちて。

レオスのひふみ投信(ひふみプラス)が米国株へ投資を開始したので積立額を増やしました
http://yutorinote.com/rheos-america/

あと、思うところとして、やはり米国株の投資をしはじめてよかったなと強く感じています。もともと自分の資金で投資しなければ見えてこない世界が大きすぎることは、これまでの経験論で絶対正だと思っていた上で、あらためてそれを実感しています。Amazonのホールフーズの買収の裏側の戦略への理解、とか投資してなかったらここまで考えなかっただろうなー、とか、日本株が厳しいときに、アメリカ株へという判断の選択肢を持てることも大きいと思ってます。

そういう意味でも次は仮想通貨買わないといかんな、とは思ってます。

ただ、全体概念としては浸透していくだろうものの、個別投資としては、ビットコインが来るのか、イーサリアムが来るのか、など不確実性が高いと思っており、そのあたりに関しては、僕の投資の師匠がFBで超良い発言してたので、無許可引用させていただきます。

自分の専門外だけど、今後起きる可能性が高い事象を自分のポートフォリオに取り込むという観点でメタップスは位置付けて捉えてます。
余暇時間拡大のトレンドを捉えるための任天堂の位置付けも同じ考え。

超同意だなーこの考え方。

さて米国株の一方で、国内ではライザップ、EMシステムズ、任天堂が引き続きとんでもない伸び方をしてくれたおかげで、アメリカ株の落ちの割には被害が少ない結果になりました。最近のライザップはとんでもないですね。(まあもっと買っておけばよかった、っていつものやつなんですが。。)

さて、こんな感じで今月は終わりにします!また来月お会いしましょう。

->頑張って毎月更新中!過去の定点観測はこちらのまとめよりどうぞ

▼レオスの藤野さんの新刊出ましたよ!ようやくKindle化もされました!

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