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医療介護ヘルスケアITの時価総額(2017年3月版): 気になる僕の2016年の成績も発表

皆様、お久しぶりです、田中大地です。

先日久々に日本出張にいってきて、十数社のクライアントとお会いし、良し悪し含め多くのフィードバックを頂いてきました。クライアントやユーザーと話す、基本かつめちゃくちゃ大事なことが全然足りてなかったな、とあらためて反省し、しっかり現場感を持って良いサービスづくりに活かしていきます。

また夜は諸先輩方や友人に連れまわしていただき、大変愉快で刺激的な日々を過ごさせていただきました。7日連続でウコンの力Superを飲んだのはじめてです。ほんと皆さんに愛されてるな、と実感しましたし、僕もみなさんのことが好きです!

しかし、数日だと、会いたい人も全然会えなくって、今回お会いできなかった人、またご連絡します!もしくはシンガポール来ていただけたら、基本ご連絡いただいた方全員お会いさせて頂いているので、是非Facebookなどからご連絡ください!

さて、そんなこんなで相変わらずばたばたの日々を過ごしていて、だいぶ定例感も崩れてきましたが、医療ヘルスケアIT企業の最新ニュース&株価ウォッチいってみましょう。前回更新したのが、12月頭でしたので、3ヶ月・・・!というわけで12月分からの3か月分のアップデートをまとめてピックアップしていこうと思います。

まず、日経平均の推移は、
2016.1.4:19,033円
2016.2.1:17,890円
2016.3.1:16,085円
2016.4.1:16,164円
2016.5.1:16,666円
2016.6.1:16,955円
2016.7.1:15,682円
2016.8.1:16,635円
2016.9.1:16,926円
2016.10.1:16,449円
2016.11.1:17,442円
2016.12.1:18,513円
2017.1.4:19,594円
2017.2.1:19,148円
2017.3.1:19,393円

2月→3月騰落率:101%です。
だいぶ高い位置で株価も安定してきましたね。

医師向けサイト4社:メドピアが相次ぐ提携発表で株価2倍に!

銘柄 2017年3月
時価総額 予想PER 前月比(%)
エムスリー[2413] 9,389 65.6 96
ケアネット[2150] 49 26.9 111
メドピア[6095] 68 276 151
MRT[6034] 95 82.6 110

前回の記事でも決算資料の変わり方について触れたメドピアが、立て続けに朝日新聞、簡易検査サービス「デメカル」の代理店リージャー社との提携を発表しています。
これにより株価は高騰し、400円台をうろついていたのが、約2倍近い800円超えまできています。もっと買っておけばよかった・・・!

僕も新規事業検討している際に、デメカル含むこれらの検査サービスを勉強のために一通り使ってみましたが、特にデメカルは説明書もわかりやすく非常に良いサービスに感じました。

デメカルのような検査サービスは、性病のような、「検査ニーズは高いけれど、ドクターに行くのは抵抗がある領域」で相性が良い一方で、商品としての信頼性の担保が課題になりがちなので、この信頼度向上の文脈で、メドピアとうまく連携できると良いですね。

また、メドピアが運営する遠隔医療相談サービス、ファーストコールは月の相談件数が1万件超えとの発表をしています。1日150件の相談ってなかなかの規模に感じます。テキスト相談比率が高そうですが、個人的には遠隔医療相談は、テキストに寄っていくのではとも思っています。

なお直近の株価上昇により、メドピアのPERが200倍超えというすごい状態になっていますが、もともと利益が1億円前後なので、新規投資を控えれば簡単にこの数字は変わっていくレベルだと思っています。その意味では、PERはそこまで気にしなくても良いのではないかと思ってます。メドピアには投資の手を緩めずに頑張ってもらいたいものです。

さて、メドピアとは対照的に隠すIR/PRを徹底するエムスリーですが、2月、英国にて医療機関向けスケジュールソフトRotaMasterの買収を発表しています。

これまでエムスリーのキャリア事業といえば、主に転職支援でしたが、本買収に伴い、Locum事業(医師アルバイト)への進出の足がかりとするようです。

英国の状況はわかりませんが、Locumをメインで使うであろう、時間外診療を行う病院・クリニックでの、本サービスの導入シェアは60%超えということで、今後の展開を楽しみにしたいと思います。

また、ケアネットは創業社長の大野元泰氏が現COOの藤井勝博氏に社長交代していますね。

BtoBサービス4社:ついにEMシステムズ、花開くか

銘柄 2017年3月
時価総額 予想PER 前月比(%)
メディカルシステムネットワーク[4350] 134 20.5 107
EMシステムズ[4820] 315 18.3 104
NDソフトウェア[3794] 184 25.4 96
アトラ[6029] 63 32.2 97

ウォッチ銘柄の中でも、僕の注力銘柄が並ぶこちらの領域いってみましょう。

まず、EMシステムズは第3四半期決算発表をしています。
第3四半期累計における、昨年の年進捗率が65%に対して、今年は3Q累計で、営業利益17.7億円(前年比54.9%増)/年間予想20.5億円と、年進捗率86%と好調に進捗しています。

好決算発表後にむしろ下がるという不人気感が相変わらず凄いのですが、魅力に気づかれたときの爆上げを楽しみに、コツコツ仕込んでいきます。密かにゴールドマンサックスが12%くらい株持ち始めてる(最近気づいたのだけどもともとでしたっけ?)ので、これは花開くのではないでしょうか。

また、最注力銘柄の1つでもある、メディカルシステムネットワークは、本丸の医薬品ネットワークが好調。加入件数が年間目標の達成見込みとのことです。
さらに医療介護領域でキャリア事業を行う、キャリアブレイン社と提携し、医薬品ネットワークをさらに拡販していくとのことです。(人材と経営支援は窓口が少し違う気もするのですが・・・)

僕の最注力銘柄の一角を担う企業として、来期はしっかりV字回復してもらいたいものです。
(こういうプラットフォーム銘柄&ストックビジネス&安定成長銘柄最中力とかやってる時点で株式投資は向いていないのでしょうねw 華やかじゃないし。EMシステムズしかり、ですが)

BtoCサービス6社:グリーがヘルスケアサービス「Lespas」終了

銘柄 2017年3月
時価総額 予想PER 前月比(%)
ネクスト[2120] 884 28.1 96
エムティーアイ[9438] 414 14.8 95

 メディカルネット[3645]

28 39.2 104
じげん[3679] 546 47.5 105
グリー[3632] 1,731 11.2 117
DeNA[2432] 3,788 12.8 106

DeNAは、ショッピング事業の譲渡益が60億円出ているところで、キュレーション事業の減損をできたのもあり、非常にきれいな決算に見えますね。WELQ問題以降落ち続けた株価もようやく戻り基調の兆しを見せています。

何度もいいますが、個人としては、DeNAには期待しかないですし、リクルートの株式市場での高い評価を考えても、DeNAがPER12倍とかありえないと思いますし、やっぱり安すぎると思うのでコツコツ買いましています。

キュレーションはしっかり責任問題などなど明らかに綺麗にした上で、最強のオポチュニティ企業として、次の事業開発をとめずに頑張ってほしいなと思ってます。

なおゲーム新作では、僕の投資情報のもととして参考にしている方のひとりが、「ファイアーエムブレム」やばいと言っていたので、そこも期待しますw 

また、グリーは、定額スタジオ通い放題サービス「Lespas」のクローズを発表しています。

大手インターネット企業によるヘルスケア事業の難しさがよくわかる一例となりました。いわゆる大手インターネット企業がやりがちな、アメリカの成功事例を日本でも展開しよう、パターンですが、保険やヘルスケアへの意識が違いすぎて、やはり難しかったのでしょう。
というわけで、運営するヘルスケア事業もなくなってしまいましたので、グリーの定点観測は今回で終了にしたいと思います。

医療データ3社:バリューHRも東証一部上場

銘柄 2017年3月
時価総額 予想PER 前月比(%)
データホライゾン[3628] 66 65.3 110
メディカル・データ・ビジョン[3902] 289 93.1 103
バリューHR[6078] 73 109

12月になりますが、メディカル・データ・ビジョンに続き、バリューHRも東証1部に鞍替えしています。おめでとうございます。データホライゾンも頑張れ!
MDVは、決算資料見る限り、若干成長に陰りが見えているようにもみえますが、どうなのでしょうか。

海外医療ヘルスケアIT5社:米国ヘルスケアIT各社が2016年の決算を発表!

銘柄 2017年3月
時価総額 予想PER 前月比(%)
WebMD[WBMD] 1,951 29.6 104
Teladoc[TDOC] 1,192 110
athenahealth[ATHN] 4,660 222.5 94
NantHealth[NH] 917 93

※時価総額の単位は百万ドル

米国のヘルスケアIT各社も、2016年の総決算を発表していますので、まとめまてみました。

まず、WebMDは売り上げはUS$ 702millionで、昨年対比11%増と好調に推移。主に広告出稿の増加によるものとのことです。また純利益も昨年対比43%増のUS$ 91millionと素晴らしい伸びを見せています。株価もそれに伴い伸長しており、いやー前回買い時だと思ったところで買っておけばよかったですね!

なお、かつてはWebMDを倒すかなんて囁かれていたEveryday Health社は、なんとUSでeFAXなど、各種インターネットサービスを提供するJ2 Grobal社からの買収を発表、上場廃止しています。確かに近年成長感をまったく感じておりませんでしたが、びっくり。結局アメリカのヘルスケアITメディアでは、WebMDしか残りませんでしたね。というわけで、Everyday Healthも今月でウォッチ終了となります。

遠隔診療サービスを運営するTeladocは、2016年の売り上げはUS$ 123 millionで、昨年対比59%増と好調です。
また、会員数やサイトへのアクセス数も非常に好調です。なんと会員数が17.5 millionということで、US総人口の約10%近い数まで近づいてきました。ここまで来るとだいぶ根付いてきた感じがありますね。これからの成長が更に楽しみです。

そして、クリニック向けの経営システムなどのサービスを提供するathenahealth社の2016年は、売り上げUS$ 1,082 millionで、昨年対比17%増となっています。また、徐々に強めているネットワークによると88,000のヘルスケアプロバイダーと、87millionの患者データを集めたとのことです。ものすごく強いプラットフォームに仕上がってきてますね。

さて、以上で、今回の定点観測はおしまいとさせていただきます。


最後に、恒例の

【アジアで働くヘルスケアITマーケターの今月の成績】

どーん。2月→3月のTOPIXの騰落率が102%に対して、僕の成績は103%になっています。微妙!メドピアが大きく株価が上がってくれているものの、最注力群の伸びが芳しくなく、なかなか残念な結果です。

ヘルスケア銘柄ではありませんが、リクルート、PR Times、ユーザベースなど一時期保持していた銘柄を早く手放しすぎていたせいで、現在の大きな株価上昇トレンドにのっかることができませんでした。相変わらずへたれ投資しかしておりません。

ところで、1年も締まりましたので、昨年1年間の成績を振り返ってみたのですが、どうやらTOPIXがこの1年間で103%成長だったのに対して、私の1月初日時点の成績は昨対114%だったので、TOPIX+11%という結果でした!目標がTOPIX+8%においておりましたので、まずまずの結果だったと思います。

2016年は途中本当どうなるかとどきどきでしたが、かろうじて公開できる結果に終わってよかった!笑

特に後半から集中投資を意識しはじめてから、パフォーマンスがしっかりと改善していったので、もうインベスターZに感謝ですね!
お、16巻出てたんですね、買わないと。

2017年はこれまで以上に、しっかり業界構造と個社の戦略理解した上で、納得できる投資を心がけて生きたいと思います。では、また来月(?)お会いしましょう。

過去の定点観測はこちらよりどうぞ
2016年12月版の時価総額定点観測はこちら。
2016年10月版の時価総額定点観測はこちら。
2016年9月版の時価総額定点観測はこちら。
2016年8月版の時価総額定点観測はこちら。
2016年7月版の時価総額定点観測はこちら。
2016年6月版の時価総額定点観測はこちら。
2016年5月版の時価総額定点観測はこちら。
2016年4月版の時価総額定点観測はこちら。
2016年3月版の時価総額定点観測はこちら。
2016年2月版の時価総額定点観測はこちら。ウォッチしている各社の詳しい説明も載せています

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