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医療介護ヘルスケアIT時価総額ウォッチ(2019年1月版):エムスリー決算を徹底解説!他、メドピアがEMシステムズと提携

皆様、こんにちはアジヘルさんこと田中大地です。

ちょっと本業やらもろもろが忙しい時期が重なりブログ更新が遅れてしまいました。
最近一日15時間くらい日本の医療のために頑張ってます(なお医療ヘルスケア関係の人との飲み時間も含む・・笑)

身体的にはしんどいこともありますが、遊ぶように仕事してるから、毎日くそ楽しいっす!

2019年はどんどん面白いニュースとかお届けできるように仕掛けていきたいと思いますのでよろしくお願いします。



1月は新年早々いっぱい動いてまして、まず、自分のやるべきこと/やりたいこと棚卸した戦略MAP作ったり、メディカルAI学会でディープラーニングがっつり勉強したり、引き続きIHLの取り組みがかなり動きがあったり、あとLINEが乗っ取られた影響で連絡もらったら久々の友人といっぱい飲めたのも嬉しかったです!

いつも僕と付き合ってくれるみんなだいすきです!2019年もまた遊ぼうぜ!BOSSイズム!



あと喫緊の課題としては、今年初めてがっつりやらなきゃいけない確定申告ほぼ手付かずでまじやばいっす。



さて、早速最新ニュース行ってみましょう。
1月はBigニュースがどかどかありますので、お楽しみに!

まず日経平均の推移です。
2017.12.29:22,764円(大納会)
2018.2.1:23,098円
2018.3.1:22,068円
2018.4.1:21,453円
2018.5.1:22,467円
2018.6.1:22,201円
2018.7.1:22,304円
2018.8.1:22,553円
2018.9.1:22,865円
2018.10.1:24,120円
2018.11.1:21,920円
2018.12.1:22,351円
2019.1.1:20,014円
2019.2.1:20,773円

1月1日→2月1日騰落率:104%となっています。

では個別企業行ってみましょう。

医師向けサイト4社:エムスリー決算発表やメドピアがEMシステムズと提携!

企業名 2019年1月 2019年2月
時価総額 時価総額 予想PER 時価総額推移 騰落率
エムスリー[2413] 9,550 10,140 48.3 +590 106%
ケアネット[2150] 88 85 27.9 -3 97%
メドピア[6095] 143 139 51.7 -4 97%
MRT[6034] 60 57 -3 95%

まず、医師向けサイトを運営する4社からです。

まず、エムスリーからいってみましょう。

まず1月の一番のビッグニュースといえば、年明け早々に発表されたやはりLINEヘルスケアでしょう。

アジヘルブログでは、別途LINEヘルスケアの解説記事を書いておりますので、もしまだお読みでない方は是非ご一読ください^^



▼LINEヘルスケアクエリ1位あざっす!



また、佐藤さん(@hajime_mepla)の上の投稿がきっかけで、早速LINEヘルスケアにご訪問させて頂き、中の人達とLINEヘルスケアの未来について意見交換することがよかったです!LINEヘルスケアと一緒に仕事したい^^

そして、エムスリー社は第三四半期決算を発表しています!

▼エムスリー第三四半期決算説明資料
https://corporate.m3.com/ir/release/2019/pdf/20190125_02.pdf

エムスリー決算

売上高としては引き続き順調に成長も利益ベースで製薬マーケ部門が厳しく全体としては少しいつもより利益の成長幅が小さかったかなという印象です。それでもめちゃくちゃ好決算ですが。



やはり気になる所は、利益で厳しい状態にある製薬マーケ関連の営業強化がどう花を開くか(チーム人数はFY17Q3に比べて+66%とのこと)ですね!
エムスリーのことなので、無手勝流に営業強化をするということはまずないと思われますので、営業を増やすということ=勝ち筋を見つけたということだと思いますので、来期の爆発的な成長を楽しみにしたいと思います!



あと、今回これまであまり開示されていなかった事業についてのスライドが複数ありましたので、3つほどピックアップして解説してみたいと思います。

1.治験君

まず、治験君に関するこちらのスライドについて見てみましょう。

治験君



最近、自分たちが臨床研究やら治験やらをゴリゴリ実施/考えるようになって、ようやくこのあたりの構造理解が実感を伴って進んできたのですが、治験の被験者募集/施設選定はとにかく課題だらけだということです。

▼臨床試験改革の「特効薬」 AIに集まる期待
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40361860T20C19A1000000/

上記の参考記事を見ると書かれているように(ちょっと治験触れてない人には難易度高い内容ですが)、
・症例登録をどこまでやるかは、かなり医師のモチベーションに依存する
・8割以上の被験者募集に遅れが発生している

んですね。

そもそも8割が計画遅れとか計画の意味がないようなレベルなので、歪みだらけということです。



そこに対し、治験君のアプローチを使うことで、そもそも募集したい対象の疾患をよく見ている先生をm3プラットフォームから掬い上げて、スクリーニングをして活用できるという流れになります。更に医師が自ら応募して参加しているので、他の経路よりも高いモチベーションの治験協力医師を見つけ出せるというわけです。これにより上記図のように大きく治験の症例登録機関を短縮できる事例が出ているとのことです。

こうして治験機関を短縮できれば、市場ローンチを早められることは勿論、かなりの費用がかかるSMOコストが削減できるので、メーカーにとってはメリットだらけです。ということでメーカー的視点としても是非上手く行ってほしいと思っています!

2.新規事業群

この図も僕の友人たちの間ではめっちゃザワザワしてましたね!エムスリーデジカル、M3DS、G-TACについてです。

エムスリーデジカル、M3DS、G-TAC

まず、エムスリーデジカルはクラウド電子カルテの中ではかなり反響が大きいとの噂を聞きます。最近、とある理由で医療機関の業務改善について興味ありありなので、ほんとにこんな入力作業楽になるんだったら使ってみたい!

エムスリーデジカル



そして、M3ドクターサポートは先のソフィアメディの完全子会社化が大きかったのでしょう。去年と比べると、売上利益ともに3〜4倍の成長とのことです。

またG-TACがすごい伸びですね。
既に1,800超の病院と提携?ということで、仕入れている医療機関がそこまで増えているということでしょうか?てっきり遺伝子検査キットの仲介という認識でしたが、それ以外にもおそらくビジネスモデルが生まれつつあるのかもしれません。もっと詳しくどういったことをやっているか知りたいですね。

3.エムスリー×AI

この一覧表も相当興味深かったですね。

エムスリー×AI

うちのAIオタクのとどちゃん(@Tdys13)が、これらの企業を全部同定するという試みをしていました笑
 


まあぶっちゃけ疾患名+AIベンチャーでググったらわかってしまうわけですが、そうか、どこのスタートアップもm3グループと仕事しているのねと思うと、m3のプラットフォーム感がやはりすごすぎる・・・医療界の大手からスタートアップまで抑えきっている。



いやあエムスリーオタクとしてはすっかりはまってしまって、色々書きまくりましたがめっちゃ今後の仕掛けも楽しみですね^^  (勿論がっつしホルダーです!)

メドピアが調剤システムNo.1のEMシステムズと提携!

さて、エムスリーの話が多くなってしまいましたが、一方メドピアさんも負けてないです。最近、とんでもない提携を決めまくってますが、またもやってくれました!

なんと調剤システムNo.1のEMシステムズとメドピアが業務提携を発表し、EMの電子薬歴と医科向け電子カルテにメドピアの薬剤評価版の口コミを表示するということ。

これは業界の方は胸熱すぎたのではないでしょうか?

▼株式会社 EM システムズとの業務提携に関するお知らせ (メドピア)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6095/tdnet/1661167/00.pdf



EMの医科向け電カルはまだシェア高くないですが、一方電子薬歴は調剤薬局の32%が導入するという圧倒的No.1サービスなので、どこまで露出されるかもよりますが、薬剤師が日常で使う業務システム上で都度メドピアの薬剤クチコミが見るとなると大手製薬もメドピアの存在が無視できなくなるでしょう。



個人的には調剤向けはカケハシのサービスがまじで素晴らしいと思ってるので長期的にはカケハシかな?と思ってますが、そう簡単にトップシェアは崩すのは難しいと思うので、この提携はメドピアには相当イケてる提携だったなと思いました!



スギとの提携といい、まだエムスリーもそこまでポジション取れていないと考えられる薬剤師向けの領域でメドピアがNo.1のポジションを狙えたらだいぶ面白い展開ですね!

またリリース②「医科・調剤システムにおける「患者指導箋サービス」の開発・提供」も、地味でありますが、医薬品の患者理解を深めるためには現場の医師や薬剤師には嬉しいサービスで、こちらも製薬企業向けでビジネスが膨らみそうです。



▼薬剤師の偉大さはマンガ『アンサングシンデレラ』是非!





ちなみにケアネットは、出資してるサンバイオがフェーズ2b臨床試験の主要評価項目を満たすことが出来なかったという情報でサンバイオ暴落とともに下げています。

▼再生細胞医薬品「SB623」慢性期脳梗塞を対象にした米国でのフェーズ 2b 臨床試験の 解析結果速報について(サンバイオ)
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1665468

さあ、医師向けサイト運営企業だけで長くなってしまったので、ここからはサクサクいきましょう。

医療ヘルスケアBtoB 6社:メディパル連合が更に強化

企業名 2019年1月 2019年2月
時価総額 時価総額 予想PER 時価総額推移 騰落率
EMシステムズ[4820] 371 412 19.7 +41 111%
メディカル・データ・ビジョン[3902] 364 286 +22 106%
バリューHR[6078] 101 108 52.8 +7 107%
アトラ[6029] 35 38 6.1 +3 109%
Ubicom HD[3937] 136 136 41.6 0 100%
データホライゾン[3628] 52 63 69.9 +11 121%


EMシステムズは上のメドピアの連携に加え、新たに介護事業者向けサービス「響」を運営する株式会社ジャニスより同サービスの事業譲渡を受けることを発表しています。譲渡金額は1.3億円とのこと。(ジャニスの売上は約4.5億円)

▼事業譲受に関するお知らせ(EMシステムズ)
https://emsystems.co.jp/image/info/ir/irnews/2019/20190104-02.pdf



正直介護サービスは、NDソフトウェア、カイポケくらいしか個人的には知らなかったので、「響」がどれほどシェアとれているのかわかりませんが、EMシステムズとしては医科、調剤、介護を一気通貫して提供するという思想による買収のようです。調剤以外はまだシェアも引くいところだと想定されるので、どこまで実現するかはわかりませんが、今後を楽しみにしたいと思います。

メディカル・データ・ビジョンがメディパル連合へ参戦!

また、メディカル・データ・ビジョンは、医薬品卸大手のメディパルホールディングスと資本業務提携を発表しています。というより、実際は、MDVの子会社のDoctorbook社にメディパルが出資みたいなイメージですかね。

もともとMDV社の子会社であったDoctorbook社の株の23%をメディパルHDが出資することになり、新しく医療者向けポータル「Clinical Cloud by MEDIPAL」を立ち上げるとのことです。

▼資本業務提携に関するお知らせ ~医療情報ポータルサイト「Clinical Cloud by MEDIPAL」の構築における協業~ (MDV)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3902/tdnet/1665919/00.pdf



お恥ずかしながら僕、Doctorbook社って初めて聞いたのですが、歯科医師を中心に医療者向けポータルサイトを運営している会社のようですね。企業サイトを見る限り代表者も歯科医師のようです。ただ、既に子会社という表記から既にMDV社に50%以上の株は渡してしまっているようです。

Doctorbook
https://doctorbook.jp/

Doctorbook academy
https://academy.doctorbook.jp/

歯科医師向けの事業者も、メディカルネットをはじめ、WHITECROSS社や、デンタライト社など数が多くなってきましたね。エムスリーみたいな圧倒的巨人がいない分、意外と歯科医向けは分散しているのかもしれません。



あと、実は医療業界の裏の支配者はこうした薬屋さん卸だったりして、統合されまくってめちゃくちゃでかい企業体になっているんですね。
いまTOP3のアルフレッサ、メディパル、スズケンが時価総額おおよそ6,000億円台前後で争っているという極めて珍しい状態なので、卸戦争の勝者が楽しみでなりません。

現在メディパル連合は、MTI社(出資比率1.8%)、クリプラ(同10.1%)、カラダメディカ(同34.4%)、EMシステムズ(同9.6)、クオール(同19.4%)となっており、この連合にMDVグループが今回新しく加わったというわけです。うーんこのあたりが一気通貫でつながってきたら相当面白くなりますね。



また、MDV社はコンシューマ事業から撤退を発表しています。OTCスキンケア製品「KISOU」を展開するMDVコンシューマー・ヘルスケア株式会社解散とのことです。

個人的には、え、いきなりスキンケア?とちょっと意味がわからない事業展開だったので、まあそうだよな、、という感じはしますが。。

▼連結子会社の事業の全部の廃止に関するお知らせ(メディカル・データ・ビジョン)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3902/tdnet/1663095/00.pdf

医療ヘルスケアBtoCその他:メディカルネット売上100億円の実現性やいかに?

企業名 2019年1月 2019年2月
時価総額 時価総額 予想PER 時価総額推移 騰落率
メディカルシステムネットワーク[4350] 140 124 23.6 -16 89%
エムティーアイ[9438] 380 385 24.6 +5 101%
DeNA[2432] 2,760 2,895 25.3 +135 105%
メディカルネット[3645] 25 32 29.1 +7 128%


だいぶ疲れてきました・・・

さて、まずMTI社は1Q決算を発表しています。

有料会員数のトレンドは変わらず、単価の伸びは好調だけど、ちょっと伸び止まっている?気もしますね。
あとカラダメディカシリーズって実際、使ってる人を見たことないんですよね・・・一体どういう人が使っているのか、気になります。

▼2019年9月期 第1四半期 決算説明会(MTI)
https://www.mti.co.jp/ir/library/presentation/2019/20191Q.pdf



また、メディカルネットの決算はいつもどおりという感じでした。

▼2019年5⽉期第2四半期 決算説明資料(メディカルネット)
https://www.medical-net.com/common/doc/ir/h31/ir_h31_20190131.pdf

この図がよいですね。
メディカルネット100億円の道

このままだと売上100億円はちょっと遠そうだけど・・・是非頑張って欲しいです!!(まあ卸とかの売上は高いけど利益率低いリアルオペレーション企業の買収を増やせば達成はできるのかもしれませんが・・・違う方法で是非達成してほしい!)

介護IT4社:インターネットインフィニティは買い時か

企業名 2019年1月 2019年2月
時価総額 時価総額 予想PER 時価総額推移 騰落率
NDソフトウェア[3794] 225 234 20.1 +9 104%
カナミックネットワーク[3939] 282 279 96.3 -3+6 99%
インターネットインフィニティ[6545] 31 31 50.8 0 100%
ブティックス[9272] 72 72 59.1 +7 110%


1月の介護系は特に大きなニュースはなかったです。
個人的にはIIFは下げ止まった感もあって、ここから改善するようならいいなあと思ってちょこちょこ見ています!

海外医療ヘルスケアIT3社:Teladoc社が腰痛改善サービスを開始

企業名 2019年1月 2019年2月
時価総額 時価総額 予想PER 時価総額推移 騰落率
Teladoc health[TDOC] 3,475 4,351 +876 125%
athenahealth[ATHN] 5,432 5,541 101.8 +109 102%
Veeva Systems[VEEV] 11,716 13,653 107.3 +2,387 121%

※時価総額の単位は百万ドル


さて、最後に海外です。

Teladocはこれまでの遠隔診療サービスに「腰痛改善サービス」のメニューを追加することを発表しています。リリースによると腰痛改善は87billion(870億)USDのマーケットがあるとのことです。まあそうですよね、僕もきついっす。。

▼Teladoc Health Expands Continuum of Services with Addition of Back Care Solution
https://ir.teladochealth.com/news-and-events/investor-news/press-release-details/2019/Teladoc-Health-Expands-Continuum-of-Services-with-Addition-of–Back-Care-Solution/default.aspx



ちなみに、これらは法人向けだけでなく、個人で受けたい方はそれも可とのこと。結構日本でもヘルスケアサービスって法人向け限定で提供されることも多くって、マーケット的に成立しやすいってのはそうですが、個人で受けたいサービスもあるんですよね。これは地味に嬉しいです。

ちなみに自社でのプログラム開発というわけではなく、Telespine社(http://telespine.com/)と提携して提供されるとのことです。既に100以上の臨床試験をもとに作られたプログラムということでしっかりとしたエビデンスもあるそう。



日本ではこの領域で、スタートアップのバックテック社が頑張ってますね!Health2.0のプレゼンもすごくよかったので応援しています!!

▼バックテック
https://www.backtech.co.jp/



さて、以上で、今回の定点観測はおしまいとさせていただきます。

なお今月の時価総額伸び最大は、メディカルネット社が128%で1位で、マイナスが一番大きかったのがメディカルシステムネットワーク社の89%でした!
最近の暴落相場に比するとだいぶ落ち着いてきましたね!


さいごに学びがあったなーと少しでも思う人は、FacebookやTwitterでシェアでもNewspicksでPickでもなんらかアクションしてもらえると嬉しくてまた次回も書く気力に繋がるので、ぜひお願いします!!

2019年は月10万PVメディア目指して頑張りたいので、拡散など頂けたら嬉しいです!^^ Twitterとかで拡散してくださった方はもれなく御礼コメントしますw

では今月もがんばってきましょう〜また来月ー!!

->頑張って毎月更新中!過去の定点観測はこちらのまとめよりどうぞ

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